2001 01 24

却下の1

俺もけっこう小心者なんだよ。 そう見えないのは、そう見せないようにしてるからさ。 俺は小心者だから、俺が小心者だって悟られることを、恐れるんだね。 だから、いろんな場面で、いかにも小心者じゃありませんって行動をとるんだよ。 小心者だとばれないように。 心の中ではびくびくしながら。 ところで、この演出ってのがまた問題でね。 最初は小さな演出でびくびくしてたのが、だんだん慣れてきて、慣れてくると逆にまた不安になるんだね。 これじゃ駄目なんじゃないかって。 何しろ小心者だから。 で、例えば、ビデオ屋の店員が女のときにわざわざアダルトビデオを借りてみたりとか、もう訳のわからない方向にいっちゃたりするんだよ。 ま、とにかく、俺が小心者に見えないのは演出だってこと。 本当の俺は小心者で、日々の演出に疲れ切ってて、それでもまだ演出を止められないでいるんだね。 そう思うと、 「じゃあ私が癒してあげる」 なんて、 「寒い日は、私の胸の谷間で暖めてあげる」 なんて気にならない?

ならない。