2001 08 11

テレビ三昧

巨人−ヤクルトでのこと。 巨人選手のきわどいファールを、三塁側審判がホームランと判定。 その判定がヤクルト側の抗議で覆り、ファールとなる。 当然ながら巨人側がこれに抗議して、しばらくゲームは中断。 何度も何度もCMが入って、ようやく長島監督が引っ込んだ後、審判の一人がマイクを握って言ったこと。

「たいへんお待たせしました。 ただいまの判定ですが、…(中略)…ファールとします」

待たせたとは言っても、誤審を謝りはしないんだね。 この審判、 「説明」 した後、すっげー不貞腐れた顔で会場を一睨みしていたように見えた。 まあ、元々そんな顔の審判なのかもしれないし、俺の不愉快な気持ちが反映して、そう見えてしまうってのもあるかもしれないけど。

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世界陸上400mの予選だったと思う。 日本人選手二人が、それぞれ違う組で走る。 前の組で走った選手は、さっぱりタイムが伸びなくて(縮まなくて?)あっさり予選落ち。 で、もう一人の選手が次の組で走っているとき、 「中間タイムはさっきの選手よりもいい」 との解説者の言葉を受けて、アナウンサーが言ったこと。

「じゃあ、さっきの選手よりは今度の選手の方が、頑張っているということですね」

つまり、さっきの選手はあんまり頑張らなかったってことか。 「さっきの選手」 も 「今度の選手」 も、本当は選手の名前を言っていたのだが、名前は忘れてしまった。 選手の名前を忘れて、ちょっとした言い回しだけ覚えている自分もどうかと思うが。 ちなみに、後の選手も予選落ち。

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ちょっと前、北朝鮮の金君がロシアに行ったときのこと。 どの番組だったかは忘れたが、アナウンサーが 「今回の訪問は何を目的としたものでしょうか?」 と質問。 ロシアまで態々出かけていったリポーターが、これに答えて言ったこと。

「今回の訪問は、経済と軍事に重点を置いたものであったようです」

おいおい、経済と軍事の他に何があるんだよ。 それじゃ何も答えてないと同じだろうが。

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ニュースで、ヤコブ病を取り上げていた。 まだ生き延びている数少ない患者の一人と、その家族の話。 患者は、赤ちゃんの頃に脳手術をして、そのときに問題の脳硬膜を使われたのだそうだ。 それから14年の潜伏期間を経て発病。 今ではほとんど寝たきりの状態。

その患者と家族を見て思うのだが、さて、患者の家族は、将来ヤコブ病が発病すると判っていたら、赤ちゃんの手術に同意しただろうか?

したのではないかと思う。 この病気の潜伏期間は10年以上。 それは、医学の進歩が期待出来る時間だし、仮に発病したときにまだ解決できていなかったとしても、それまでの間は普通に暮らせるのだから。

では、親が了解して手術したとして、子供にそのことを伝えるだろうか? もし子供がそれを知ったとして…と、次々と連鎖。 それで、少なくとも発病するまでの14年間では、何も知らないほうが幸せだったんじゃないかとも思う。

もちろん、だから患者らは文句を言うなということではない。 ヤコブ病の病原である疑いありとしてアメリカで速攻禁止になった製品を、その後も使い続けさせた厚生省は断罪されるべきだし、手術をする/しないといった選択は、本人(赤ちゃんの場合は親)が了解してするものだと思う。 ま、何にしても、日々だらっと過ごしてしまう俺の想像の彼方なんだけど。