2002 07 06

募金

横浜駅前で、三宅島の(元?)島民への募金を呼びかけていた。 暑い中、Yシャツにネクタイで。 少し苛ついたような大きな声で。 その前を、もちろん募金なんかしないで通り過ぎた後、妹が言った。

「ああやってお金をくださいって言ってる人たちは、自分ではいくらぐらい募金をしたのかって訊きたいよね」

単に募金箱を置いておくことと、ああやって募金を呼びかけるのと、どちらが募金を集めることができるだろうか。 たぶん、いや確実に、募金を呼びかける方がたくさん集まるだろう。 思いっきり単純化して言うと、その増加分から彼らに支払う賃金を引いた残りが、つまり黒字分が、彼らの寄付分に相当する。 こんな炎天下に1日中立って呼びかけるという仕事は、たぶん道路工事の警備員と同じぐらいの労働だろう。 日当にして8千円ぐらいだろうか。 しかし彼らがボランティアだとすれば、この一日に受け取る金は、昼食とジュース代ぐらいだろう。 せいぜい千円か。 それすら自腹かもしれない。 いずれにしても彼らは、結構な額を募金していることになるのではないかと思う。 それを直接的に 「金を募金箱に入れる」 という形で出していないというだけで。 形に捕われてそのことに思い至らない妹は、少々浅墓であると思う。

そんな妹の引っ越し祝いに、テレビを買った。 液晶大画面…と言いたいところだが、30型を越えるといきなり高くなるので、もうちょっと小さいやつ。