2002 12 05

目覚めの虐殺

窓から差し込む光で目が覚めた。 持ち上げた布団に滑り込んでくる空気は、意外に暖かい。 時計は7時半。 まだ少し時間があるからと布団にまた潜り込もうとして、枕元にきらきら輝く小さなルビー色を見つけた。 眼鏡をしていないぼやけた視野には、白い布の上のルビー色がとても綺麗に見える。 何だろう? と眼鏡をかけてびっくり。 蚊だった。 吸いたいだけ吸ったのだろう俺の血で丸々と膨らんだ腹が、朝日に透けてルビー色に輝いているのだった。

瞬殺。