2002 12 24

クリスマスイブ

保険のおばちゃんからもらったカレンダーを机の上に置いているのだが、それだと会社の休日が判らない。 しばらく前、そんなことを言っていたら、庶務さんが休日をカレンダーに書き込んでくれた。 ハートマークで。 いきなり情けなくなったカレンダーには、ついでに、給料日と庶務さんの娘の誕生日とクリスマスイブまで書いてあった。 クリスマスイブには、 「売店ツアー」 という太字。

「このクリスマスイブの売店ツアーってのは何?」

「あ、それね、クリスマスプレゼントを買いに行くの」

「誰が?」

「渡邊君が」

「誰の?」

「私の」

「……」

「だって娘ができてからもう誰も買ってくれないんだもん」

「はぁ…」

ということで、今日はクリスマスイブ。 カレンダー通り、売店にプレゼントのお菓子を買いに行った。 ああ、俺っていい人。

クリスマスとは直接の関係は無いのだが、募金。 今日、帰りの電車の中で、20代後半といった男二人が、週刊誌を見ながら、芸能人の募金について話していた。 彼らの話を要約すると、 芸能人の募金は売名行為。 募金なんてのは、匿名でこっそりやるべきもの なんだそうだ。

ま、はっきり言って馬鹿だな。 匿名でこっそりやるなんて、動機の純粋さを求める自己満足に過ぎない。 こっそりやるのは、募金するという行為が他に波及するのを妨げる。 それは、援助を必要とする側からすればマイナスだろう。 対して、芸能人が売名も兼ねて大々的にやる募金は、募金を必要としている人の存在をより多くの人に知らせることができる。 それによって、実際に募金をしようって人もより多く現れるだろう。 大事なのは結果であって、動機の純粋さなんてクソの役にも立たない。 動機の純粋さを、成果を上げるのに優先させるのは、馬鹿だ。 ひょっとすると、彼らがあんなふうに言うのは自分の無力さが判っているからこそのことなのかもしれないが、それはそれでやっぱりクズだな。