2003 03 17

巨大カルト

外国に対してほとんど知識を持たない独善的な田舎者の国民に、ちょっと頭の弱いキリスト教原理主義者の大統領。 それが今のアメリカだ。 他の国がどう言ったところで、アメリカはイラクを攻撃するだろう。 アメリカとイギリスと、後はスペインだったかな、国連に新たな決議を提案するかどうかを、今日決めると言っているが、フランスが拒否権行使することを明言していることから、提案はしないんじゃないかと思う。 国連なんかどうでもいいとは思っていても、やっぱり明示的に否決されたんじゃ、やりにくいだろうしね。

情けないことだが、日本政府には、アメリカと離れるって選択肢は無い。 アメリカがやると言ったら、日本政府は必ずこれを支援する。 決議案を提出しないことは、実はそんな日本政府にとっても救いなんだな。 日本は、これまで国連中心主義と言ってきた。 国連の中心にアメリカがいて、実質はアメリカ中心主義なのを、響きのいい言葉に置き換えてごまかしてきたのだ。 だから、国連決議によるイラク攻撃なら、ごまかしもそのまま、支援もやりやすい。 逆に否決されれば、これまでのごまかしを捨て、国連決議よりも日米関係を優先することを明確にしなければいけなくなる。 そして状況は、提案すればフランスなどによる否決は確実。 これが、国連決議が無ければ、当事国との判断ってことになるからね。

一連のイラク関連報道で気になるのは、小泉君を肇とする政府のこういった姿勢、立場を明確にしないことを非難する論調が多いこと。

これらの質問に対して、政府は、 「国連決議を得るよう、ぎりぎりまで外交努力を続ける」 としか言わない。 テレビで見るニュース番組のほとんどは、この態度に否定的。

だったら自分たちの意見はどうなのか?

アナウンサー個人として、日本はどうすべきだと思うのか? 番組としては? テレビ局としては? 態度がはっきりしないことを非難するなら、まずは自分たちの態度をはっきりさせるべきだ。 自分たちの意見をはっきりさせても、中立な報道はできるだろう。 中立と言いながら、取り上げるニュース・映像・効果音・解説者の選択などの偏りで間接的に主張するのをやめて、まずは自分たちの立場を明確にし、それでも報道に偏りが無いようにすればいいのだ。

ま、責任ある意見となると、 「ぎりぎりまで外交努力を続けるべきだ」 ってことになってしまうと、判っているんだろうけど。