2003 08 24

3000円の女たち

相変わらず忙しい。 終電を諦めて横浜に泊めてもらう日々。 ま、それも今週までだけど。 今週までだと思うんだけど。 今週までだといいなぁ…

夜の横浜駅周辺は、マッサージの客引きがやたら多い。 そのほとんどが外国人。 15〜20mおきに数人が屯していて、たどたどしい日本語で話し掛けてくる。

「お兄さん、マッサージいかがですか? 3000円から」

何か協定でもあるのか、或いは皆同じ店(?)のマッサージ嬢なのか、値段は一律に3000円から。 もちろん、そんな時間のそんな人たちのこと、ポイントは 「3000円から」 の 「から」 の部分で、実際に3000円を払うと 「あと5000円でもっといいサービスするよ」 なんてことになるのだろう。

ほとんどが外国人である彼女らの、3割弱がロシア系で、あとはアジア系。 ロシアンは駅の近くに多く、駅から離れるとアジアンが多くなる。 ロシアンは、疲れた顔にかなり切羽詰った感じで声をかけてきて、無視していてもしつこく食い下がる。 対してアジアンは、にこやかに声をかけてきて、無視すればあっさり諦める。 時々、諦めた直後に母国語で何か言ってるのは、 「何だよインポ野郎」 ぐらいの捨て台詞だろう。

こうした違いは、お国柄からくるものなのか、経済状態の反映なのか。 そして彼女らの分布は、ただなんとなくなのか、それともたとえばマッサージ嬢のランクによるものなのか。

考えてみると、駅に近いと人通りは多いが、その分だけ人目も気になるだろう。 仕事帰りのサラリーマンがちょっと誘惑に負けてみるには、少し明るすぎるような気がする。 とすれば、人数にものを言わせたアジアンがいいところを占拠し、ロシアンが追いやられた結果なのかもしれない。

一般的に日本人にはロシア系の方が受けそうだが、横浜駅周辺ではどうなんだろう。 俺の目にはどっちもどっちだが、マッサージゾーンの末端あたりにたまに正統派中国美人風がいて、そんな娘から声をかけられると、気持ちがちょっと動かないこともない。

そんな横浜駅からの帰り道で、昨日、声をかけてきたロシア系の女の子の台詞。

「オニイサンオチンチンマッサージサンゼンエンオネガイ」

棒読みの、しかし何だか一生懸命さが伝わる声で、まるで知ってる日本語がこれだけであるかのように繰り返す。 あまりにもストレートな表現にちょっとびっくりしながらも、いつも通りに無視して通り過ぎると、ロシア系には珍しくすぐに諦めて、ほかの男に向かっていった。 同じ台詞を繰り返して。 だんだん遠ざかるその声を背に、聞いてるこっちが、何だか惨めな気分になってきた。

徹夜明け

徹夜明けの朝。 寄り添うような2台のクレーンが、ちょっといい感じだった。

始発ホーム

始発電車が到着する少し前の、国際展示場駅。 ま、時間に関係なく、いつもこんな感じだけどね。 地下鉄だし。

電車が入ってくる騒音の中、 「こっちへおいでよ」 と呼ぶ声が、聞こえるとか、聞こえないとか、

始発電車

誰もいない。