2003 10 04

東北の旅の1

平泉

中尊寺から見下ろす平泉の景色。 どっちを向いてもこんな感じで、もう気持ちがいいぐらいに田圃ばかり。 駅前だって、蕎麦屋が1軒あるだけだからね。

目を守る

連れのお嬢様の 「ほらほら、渡邊さんの旗」 と言う声に振り返ると、こんな旗が。 この辺りの神様は、目を守ってくれるらしい。 神様じゃなくて仏様かもしれないが、守ってくれるんならどっちでもいいか。

中尊寺金色堂新覆堂

中尊寺といえば金色堂。 しかし、金尽くしを野晒しにするわけにもいかず、覆堂なるものに格納されている。 で、これが最新の覆堂。 隠すのはしょうがないと思うが、撮影ぐらいさせてくれてもいいのにな。 減るもんじゃないだろうに。

ところで金色堂だが、奥州藤原氏三代の首が今も納められているらしい。 その首がどんなことになっているのか、ちょっと見てみたい気もするな。

中尊寺金色堂旧覆堂

金色堂は中尊寺建立以来そのままだが、覆堂は代替わりするらしい。 これは先代の覆堂。

金色堂を見ると意外に大きいと思うのだが、空っぽの先代覆堂に入ってみると、内部の空間は随分と小さく感じる。 部屋と家具とから受ける印象は、普通はこの逆なのだが。 ま、大きさはどうでもいいか。 俺としては、こっちの古臭い建物の中に、あのキンキラキンが入っていた方がいいと思うんだけどな。

ところで、代替わりのときに動かしたのは、金色堂と覆堂のどっちだろう。 やっぱり覆堂かな。 この建物は、一旦ばらして、また組み立てたのだろうか。

赤蜻蛉

赤蜻蛉が一匹、俺の肩にとまった。 飢えた肉食虫である赤蜻蛉の目から見ても、俺は、安心して羽根を休めることができる優しそうな人なんだな。

手長足長

紫陽花の時期に、高幡不動で 同じような蜘蛛 を見た。 恐ろしく細い足。 こいつら、何を目指して進化してきたのかな。

いい天気

竹林から漏れる光。 この竹林の向こうには、ちょっと大き目の門があって、門の横木(?)にはびっしりと石が積んである。 一番高いところに石を積んだ人の願いが叶うのだと勝手に決めて、一番高いところに俺の石を置いてきた。

綺麗なお姉さんが養ってくれますように。

茅の輪

白山神社。

柱の間にある輪は 「茅の輪」 というもの。 横の柱にそう書いた札がかかっていた。 しかし、名前の他に何の説明も無くて、これに何の意味があるのかが判らない。 輪をくぐって階段を上ると、伊勢神宮のポスターが貼ってあった。

能楽殿

毎年一回、夏の夜に、薪の明かりで能楽をやるらしい。 揺らめく炎に照らされて静々と舞う様は、なかなか幻想的でいいかもしれない。 そもそも能楽ってものを観たことが無いし、一回ぐらい近場で行って見ようかな。

紅葉

いくら東北とはいえ、さすがにまだ紅葉には早かった。 これは毛越寺の紅葉。 ほんの一部が、ようやく紅くなり始めたところ。

龍頭顎首の船

龍頭顎首の船。 先端が尖ったのと、そうじゃないのと2種類ある。 連れは、片方は角が折れたに違いないと言っていた。 雌雄の龍を模して、わざわざそうしているんじゃないかと思うのだが…

ちなみにこの船、完全に儀式用で、一般観光客は乗れない。 いいおっさんが平安貴族のコスプレで乗るのを、遠くから眺めることになっている。 船首に比べて船体が随分みすぼらしいが、儀式に使うときは飾り布で隠してしまうので見えない。 少々の汚れなどは気にしないことになっている。

大泉ヶ池

そろそろ日没。 静かな水面に、空が綺麗に映っていた。

一ノ関で昼食→中尊寺→厳美渓と回って日帰りの積もりだったのだが、大幅に予定変更。 今日は盛岡に泊ることにした。

今日を振り返って

中学校の歴史の時間で知って以来、ずっと見たかった中尊寺。 金色堂はもっと小さいものを想像していたのだが、意外に大きかった。 金色の仏像が金色の壇上にぎっしり。 撮影禁止なのが残念だ。 明々とライトアップしてるのだから、フラッシュが問題という訳でもないだろうに。 ライトは、むしろもう少し落としてほしいぐらい。 その方がもっと荘厳な感じになると思う。

その他、重要文化財っぽいものはどれも撮影禁止。 とは言っても、結構たくさんある堂や祠を端から全て回って、メモリー一杯になるまで写真を撮ったんだけど。 そうして歩き回るのは、俺は好きだからいいが、連れには結構辛かったかもしれないな。

ちょうど金色堂を見ているときに、修学旅行の中学生がやってきたのが邪魔だった。 大人しい子供たちばかりなのがまだ救いだが、いくら大人しくても、大勢だとやっぱり邪魔なのだ。 修学旅行は、観光客の多い土日を避けて見学しろよ。

一ノ関では、三彩館ふじせい という餅の専門店(?)で昼を食べたのだが、これが結構良かった。 ひと口もち膳はお勧め。 餅はこの辺りの名産品なんだそうだ。

食の名産が餅なら、工芸の名産が南部鉄器。 いろんな店にいろんな南部鉄器製品が並んでいる。 風鈴、やかん、湯呑、ジンギスカン鍋、たこ焼きの鉄板、などなど。

風鈴はいい。 店先にたくさん吊るしてあるのが、風が吹くと一斉に鳴る。 ガラスとは違う澄んだ音色の重奏は、ちょっとおどろおどろしくて、なかなかいい感じなのだ。

河童伝説から来ているのだろうが、河童の男女を模った栓抜きもあった。 女の河童の方は、がに股に開いた股間の部分で開けるようになっていて、かなり使い辛い。 精神的に。

そうそう、平泉の土産物屋には、南部鉄器に紛れて、南部鉄器とは何の関係もなさそうな十手が置いてあって、ちょっと心惹かれたのだった。