2005 06 30

本についてあれこれ

持っている本の数

500冊ぐらいだろうか。 ちゃんと数えたことは無い。 この際だから数えてみようとも思ったのだが、部屋の隅に無造作に積みあがっているのを見て萎えた。 これ、見るたびに 「そろそろどうにかしなければ」 と思うのだが、思うだけで何もしないんだよな。 本の内訳は、技術関係と漫画とその他で1:2:2といったところ。 買うのはたいてい出張帰りの電車で読むため。 少なくとも後1ヶ月は出張が続くから、まだ暫くは急ピッチで増えるんだろう。

今読みかけの本

ガラスの麒麟 加納朋子

読みかけというか、もうほとんど読み終わりだけど。 そんなに遠くない過去だと思うが、どこかで、 「殺人事件とかじゃない、日常の中のちょっとした、ほのぼのとした、そんな感じの謎を扱うミステリー(?)を目指しています。 加納朋子さんのような」 なんて書いてあったのを見た。 で、それがいったいどんなミステリーなのか気になっていた。 というのを、先日、本屋の棚に加納朋子という名前を見つけて思い出し、手に取ったのがこの本。 でもこれは殺人事件だったけど。 推理の展開がちょっと強引な気もするけど。 でも、そんなことはそんなに重要ではないのだろう。 この人が書きたいのは、きっとそんなことではないのだ。

最後に買った本

上に同じ。

特別な思い入れのある本,心に残っている本

本が心に残るというよりは、本にあった台詞が心に残ることが多いような気がするな。 全体の物語とかではなくて。 いや、それはそれで心に残る本ってことか。

幻獣変化 夢枕獏

今となっては古い本。 当時流行ったエログロ伝奇(というのか?)の一つなのだが、そういった大勢の作家の作品群の中でこの人のものが面白いと感じていたのは、ストーリーよりも文章のリズムによるところが大きいんだろうと思う。 心に残っているのは、主人公であるシッダールタと老人の会話。

「みんな死ぬんだなぁ」
「死にますか」
「うん、死ぬ」

賑やかな夕暮れの通りを眺めながら話すこのシーンが、何でだか判らないけど気になって、何度も読み返したのだった。 それはそれとして、彼には早くキマイラを書いて欲しいものだ。 龍王院弘はどうした。

人獣細工 小林泰三

脳死だとか臓器移植だとかがニュースに盛んに取り上げられるようになる少し前に出たんだったと記憶しているこの本。 多分、そういった流れの中で書かれたんだろう。 あざといと言えばあざといのだが、それはそれとして、印象的な台詞が多かったな。

「法律で禁止されていても、技術的に可能なら、必ず誰かがやる」

これは、ブタの臓器を移植された自分がヒトブタではないかと思い悩む主人公の台詞。 ただの移植ではない何か、生命に対する冒涜のような何かが、自分に対して行われたのではないかと疑って。

他にもいろいろあったはずなのだが、もうかなりあやふやになってしまった。 何か印象に残ったものがあったはずなのだが、思い出せるのは 「印象に残ったものがあった」 という事実のみ。 やがてはそれすらも忘れてしまうんだろう。

次にまわす人

何故に本かというと、 納戸色 さんからBookBatonというものが回ってきていたから。 で、バトンと言うぐらいだから、次に誰かに渡すことを求められているのだろうが、思いつきません。 ごめんなさい。 訊いてみたい人がいない訳ではないんだけど、その人たちはもうサイト閉鎖してしまってるんだよなぁ。

ところで、自分の本棚を他人に見られるのって、ちょっと恥ずかしい気持ちになるな。 何でだろう。 何だか見透かされるような気がするからか。 つまりは、見透かされると恥ずかしい自分だと自己認識しているからか。 って、そりゃ今更言うことでもないか。