2005 08 25

台風接近中らしいので、いつもよりちょっと早く帰ってきた。 会社を出たのは9時ぐらいだったかな。 雨も風も大したことは無かったのだが、ニュースで見た同時刻の都心の映像では、強風で傘がひっくり返ったりしていた。 俺はラッキーだったってことか。

台風とは特に関係が無いんだろうが、朝、階段の隅にうずくまっていた蝉が、夜、帰ってきたときにはひっくり返って死んでいた。 メスの油蝉。 この夏、オスに出会って卵を産んだのだろうか。

蝉というのも、人の感覚で語られることの多い生き物ではあるよな。 何年も暗い地面の下にいて、やっと地上に出たと思ったら一週間ぐらいで死んじゃって、ちょっと可哀想とか。 蝉にとって地上と地下のどっちが快適かなんて、人に判るはず無いのに。 おっと、こんな 「人」 の使い方も、俺の感覚で人の全体を語ることか。 いや、まあ、だからどうって訳じゃないんだけどさ。

蝉は、実はなるべく長く地下にいたいのだ。 地上に出るのが嫌で嫌でしょうがないのだ。 羽化なんてしたくないのだ。 ぎりぎりまで粘って、最後の最後、もうどうしようもないってところまできて、ようやく地上に出てくるのだ。 だから、地上に出たらすぐに死んでしまうのだ。

ヒッキーライフを送る人なら、そんな風に思うのかもしれないな。