2005 11 18

地下活動

朝と言うにはちょっと遅い10時半。 新宿で大江戸線に乗り換えてふと窓の外を見ると、 「法輪功」 と大書したトレーナーを着たおばちゃんが歩いていた。

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いつもよりもちょっと早く仕事を終えたので、浜松町駅(に隣接する世界貿易センタービル)の本屋に行ってみた。 何か小説でもと思ったのだが、平積みしてある文庫本を眺めても、どれもピンと来ない。 時間が潰せりゃ何でもいいかと、適当に2冊手にしてレジに並んだのだった。

で、レジなのだが、ホワイトバンドが置いてあるのだな。 「ほっとけない世界の貧しさ」 なんて、いかにも寄付のための募金のような売り方をして、実は寄付など全くしてなくて、売り上げは製造とPRとその経費に充てていたという、あれ。 詐欺商法じゃないかと叩かれて、やっとちょっと寄付をしたという、あれ。 そーゆーのを知った上でここで売っているのか訊いてみたかったのだが、後ろにたくさん人が並んでいるので止めた。

帰りの電車の中、ホワイトバンドをしている人を二人見つけた。 気難しそうなサラリーマン風のおっさんと、服飾系専門学校といった感じの女の子。 ま、いい人なんだろう。

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隣のスーパーでカップラーメンを買った。 レジで金を払った後、買ったものを袋に詰めながらふと顔を上げると、募金の紙が張ってあった。 ベッドで体を起こしたパジャマ姿の女の人の写真。 説明によると、アメリカで心臓移植をするらしい。 救う会(だったかな?)が結成されて、そこで渡航と手術の費用を募っているらしい。

他人の心臓を買うのも他人の金。 その金を集めるのがまた他人頼み。

わざわざそんな風に否定的に表現して、なんかちょっと複雑な気分になったりするのだが、だからと言って募金を否定するわけではない。 俺は金を出さないが、出したい人を止めたりはしないし、彼女が助かればいいとは思う。 そんなことよりも気になるのは、いつかこの貼り紙が会計報告になるんだろうかってこと。 募金の会計報告って、あんまり見た記憶が無いんでね。 そうそう、もしも必要な費用が集まるまでに彼女が死んでしまったら集めた金をどうするのか、金を出す人に事前に示すべきだと思うのだが、これについては会計報告以上に(以下に?)見た記憶が無いな。 どうするんだろう?