2006 01 04

指紋の波紋

31日から3日まで、妹の家に行っていた。 久しぶりに家族揃って過ごすのだが、だから特に何をしようってことも無く、ただゴロゴロと。 初詣にも、俺だけが行かずに留守番したりして。

そんな、澱んだ水面のような平和な日々に、父と母の喧嘩が起こす細波。 ま、喧嘩といっても些細なもの。 ほぼ一方的に母が文句を言い、父が不機嫌になってタバコを吸いに外に出て終わる。 ネタは時によって変わるが、母の文句は凡そ次の2パターン。

  1. お父さん、何にもしてないのに、本当によくお腹が空くね。 朝からずーっと、寝てるか食べてるかじゃない。 そんなしょっちゅう『あれ食べたい』とか『これはないか』とか言われてもね。 こっちも忙しいんだから。
  2. お父さんが何かやると、後が大変なんだから。 コーヒー淹れりゃ砂糖もコーヒーもこぼすし、顔を洗えば床まで水が飛び散ってるし、ガラスに手の跡がべったりだし。 掃除する身になってよね。

ガラスに指紋がつくのを気にするか?

俺は気にする。 妹も母も気にする。 父は気にならない。

この違いなんだよな。 父としては注意してやっているつもりなんだろうが、綺麗の基準が、父と他の者とでは違うのだ。 だから父が何かすると、他の者(特に掃除をする母)は汚れたと見て文句を言う。 言われた父は、まず言われることそのものに不愉快になるが、その内容が(父にとっては)重箱の隅をつつくようなもので余計に腹が立つ。 だからといって、自分でせず母や妹に頼むと、今度は 「忙しいのにあれこれ言ってきて」 と怒られるジレンマ。

で、今になってちょっと気になってきたのだが、母の愚痴、多過ぎなんじゃないだろうか。 父が何かやったときに言うなら判るが、何もやらなくても言う。 俺か妹に向かって、父がどうだったこうだったと、同じようなことを何度も繰り返し隙間無く言う。 そんなに広い家でもなし、愚痴が全て父にも聞こえていることは、母も十分判っているだろう。 ひょっとして、俺が来ているから強気になって、普段よりも余計に言っているんじゃないだろうか。 だったら嫌だなぁ…