2006 12 18

檸檬

昼休み。 食堂で定食を食べながら。

「檸檬を褒めてる人って、結局自慢してるだけですよ」

「俺にはあれが理解できるんだっていう?」

「そう、そんな感じ」

「まあ、それはあるかもね」

「実際、全然大したこと無いんですけどね、あんなの」

「そう?」

「家の隣のスーパーなんですけどね」

「うん」

「この前、パン売り場に刺身のパックがおいてありました」

「いや、それ違うから」

「ジュース売り場に、缶チューハイがあったこともありますよ」

「だから違うから。 単に面倒になっただけでしょ? 戻すのが」

「何言ってるんですか。 誰かの脳内爆弾に決ってるでしょう」

「脳内って」

「俺も、海苔塩のところに薄塩を置いたことがあります。 ポテトチップス。 爆弾だと思って」

「また控え目な」

「目立たない分、テロとしてより高等なんですよ。 基次郎なんて青いです」

「ははは」

「ところで」

「うん?」

「実際にレモンをおくのと、二次元の女の子に萌えるのと、どっちが上だと思います?」

「あー、それは二次元かも」

何でそんな話になったんだったかな。 確か、オタクの犯罪がどうとかから始まったような。 現実と妄想の区別がどうとか。