2007 06 30

また寄生虫博物館

目黒寄生虫博物館に行ってきた。 先週に続いて二度目。 今度は、 「前から見てみたいと思っていたの」 というお嬢さんと一緒に。 彼女、 「ふーん」 「うわぁ」 「こりゃ酷いねぇ」 などと、脳と口が直結しているかのような感想を漏らしながら、ガラス瓶の中を眺めていた。

展示してある寄生虫の姿は、なかなかに来るものがあるのだが、一つ惜しいのは色。 なにもかも白一色なのだ。 灰色に近い白。 まあ、光が当たらないところにいる生物はだいたい白一色だし、保存の都合ってものもあるんだろう。 でも、宿主の内臓まで含めて白一色だと、なにかこう生々しさにかけるんだよな。 って、あんまり生々しいのもどうかと思うが。

帰りの電車の中、 「自分の体内に寄生虫がいたら…」 なんて想像しているうちに、子供の頃の恐怖を思い出した。

俺は、神経痛持ちの子供だった。 いつもではなく偶に、毎回違う体の内側のどこかが、ちくちくと針で刺されるように痛かった。 神経痛なんて知らなかった当時の俺は、その痛みを、血管の中に小さな針先が紛れ込んで流されているのだと思っていた。 この針が、時々引っかかって、ちくちく痛むのだと。

注射に失敗して折れた端先が血管の中に入ってしまい、血液に乗って心臓に至り、心臓に刺さって死んでしまう。

ある日、そんな都市伝説を聞いてしまい、 「俺もそんな風に死ぬのかなぁ…」 なんて、心密かに怯えていたのだった。 でも、だから何をするでもなく、 「このまま放っておけば、そのうち治るかも」 なんて、曖昧な希望に縋って、現実的な解決からは目を背けていたのだった。 知るのが怖いから知りたくなかったんだよな。

そして今に至る。 恐怖こそ感じなくなったが、神経痛はそのまま。 ちなみに神経痛ってのは、症状から俺が判断したもので、医者の診断ではない。 この件で病院に行ったことは無い。 つまり、嫌なことからは目をそらす性格もそのままってことなんだよな。 って、今更言うことでも無いんだけどさ。

谷?

谷歯科の看板。 マークが意味不明。 歯医者のマスコット(?)なら、ニカッと笑って綺麗な歯を強調しそうなものだが、こいつには口から無い。 そういった観点からデザインしたものではないのだろうか。 ひょっとして、繋がった眉毛が谷を表現しているとか?