2007 09 03

競歩

一昨日の世界陸上、競歩での誘導ミスについて報じた、TBS の記事。

山崎選手を襲ったのは、暑さだけではありませんでした。 残り1周でまさかの誘導ミス。 山崎選手は最後まで気づかず、ゴール 「棄権」 となりました

「最後まで気づかず」 ってのは、まるで山崎選手にも非があるかのように見えるのだが、TBSはそのつもりで記事を書いているのだろうか。 そのつもりなのかもしれない。 と言うのも、これを報じるTBSのニュース映像では、誘導ミスのシーンは一瞬しか映らなかったから。 実際は、数人の係員が立ち塞がったために、コースを変えるしかない状況だった。 でもあの編集では、 「ついうっかり間違えた係員と、そのミスに気付かない山崎君」 というように見えてしまう。 そう見えるように意図して編集しているように見えてしまう。 それがTBSだから。

係員のミスは、周回数を間違えるだけではない。 間違えて誘導したことに気付いたにもかかわらず、山崎君を本来のコースに戻せなかったのもミスだ。 いや、ミスと言うよりは怠慢か。 途中まで追いかけたのに、追いつかずに諦めてしまったのだから。

それでふと思ったのだが、あの時、山崎君が係員に従わずにコースを歩き続けたとしたら、係員はどこまで追ってきたのだろうか。 周回数をカウントミスしているのが自分の方だと気付く(他の係員に言われる)まで、ずっと追ったのだろうか。 それともやはり、途中で追うのを止めてしまったのだろうか。

止めなかったんじゃないかと、俺は思う。 あの係員が途中で山崎君を追うのを止めたのは、競技場入り口を入ったところだった。 そこは、沿道の観客からも、競技場内の観客からも見えないところ。 つまりは人の目が無くなるところ。 人の目が無かったから、あの係員は追うのを止めたのではないか。

なんて考えるのは、俺がそんな奴だからなんだけどさ。