2007 10 11

ダメカメダ

WBC世界フライ級タイトルマッチ。 王者、内藤大助。 挑戦者、亀田大毅。

ボクシングファン(≠亀田ファン)からずっと望まれていた、一流の日本人との対戦。 これまでの胡散臭い試合ではない、本当の試合の中で、今度こそ亀田のメッキが剥がれるのではないか。 そんな期待をしていたのは、きっと俺だけではないだろう。

そして結果は、ある意味期待以上。 ガードを固めて頭突きを狙うだけの亀田。 反則を指示する亀父と亀兄。 徹底的に亀田寄りの実況と解説。 そんな中での内藤の勝利は、なんかロッキー実写版って感じだった。 ああ、いや、ロッキーははじめから実写だったか。

欲を言えば、判定ではなくKOで勝って欲しかったかな。 何と言っても内藤は、最短KO勝ちと最短KO負けの記録保持者なのだから。 まあでも、最年少王座奪取記録を狙ったのが、逆に最年長防衛記録を献上する羽目になったことだし、判定でもいいか。

ところで反則の指示。

ラウンドの合間、コーナーに戻ってきた大毅に、 「大毅、勝たれへんの分かってるやろ?」 と言った後、顔を近付けて耳元で何か囁く父。 続いて、 「大毅、肘でもいいから目ぇいれろ!目ぇもっと打てよ!」 と指示する兄。 痰を吐いて立ち上がる大毅。

この、テレビで聞こえなかった父の囁きだが、衛星放送の音声では拾えていたようで、そのシーンが早速YouTubeに上がっていた。 「キンタマ打ってまえ、ええから」 だそうだ。 終盤の亀父の 「投げろ!投げろ!」 にしても、何かもうどうしようもないな。

しかし、ハングリーと言えばハングリーなんだよな。 何としても勝つ。 何をしてでも勝つ。 そんな気持ちは、実力が無いままに華やかな舞台を知ってしまったからこそ、強かったのかもしれない。 ま、そんな気持ちでは埋まらない実力差が有った訳だが。 ああ、でも、チャンピオンでありながらボクシングだけでは生活が苦しい内藤の方も、けっこうリアルにハングリーなのか。

亀田一家を祭り上げてきたTBSは、これから亀田一家をどうするんだろうな。 ああも露骨に反則をされると、それで負けると、さすがにフォローできないだろう。 それでも、何であれ注目を集めるからと使い続けるのか、大毅を捨てて興毅で行くのか、全ての亀田を捨ててしまうのか。