2007 11 25

ホリデー快速

休日だというのに出張。

このところほぼ毎日遊んで過ごしていたのだが、それでも休日に出張ってのは嫌だな。 ま、平日だって嫌なのだが。

そんな出張の帰り道。 北朝霞の駅で電車を待っていたら、ホリデー快速ってのがやってきた。 その名の通り、休日だけに走る快速列車らしい。 武蔵野線から八王子に直通なのだそうだ。 途中、立川にも停まるということで、乗ってみた。

何かが違う。

乗ってすぐにそう感じたのだが、何が違うのか、暫くは判らなかった。

気のせい? いや、気のせいにしては違和感が強いのだが。 違和感、或いは、うっすらと不安な感じ。 遅い? 確かに遅い。 快速って走りじゃない。 でも、そこに引っかかってるんじゃはないよな。 遅いのは、カーブが多いせいもあるんだろう。 カーブ… 武蔵野線って、こんなにカーブが多かったっけ? いや、武蔵野線じゃないのかもしれない。 武蔵野線から中央線に入るための線路があって、今はそこを通っているんだろう。 連絡する線路を短くしようとすると、どうしてもカーブがきつくなるよな。

そんな自問自答を繰り返しながら、 「ところで今はどの辺だろう?」 と、停車駅の案内を見ようとしたところで、この感覚が何から来るのかに気がついた。

無いのだ。

停車駅の案内が無い。 路線図が無い。 広告が無い。 車内に何の表示も無い。

普段乗っている電車には、人目を引くための工夫を凝らした広告が溢れている。 カラフルな停車駅の案内がある。 この電車には、少なくともこの車両には、何も無い。 壁も天井も、少々汚れた白一色。 他に何の色も無い。 それがどうにも落ち着かないのだ。

色だけではない。 広告用のフレームが有るのに、そこに何も入っていない。 吊り広告用のクリップが有るのに、そこに何も吊るされていない。 そんな、在るべき所に在る筈の物が一切無いという状況も、不安を掻き立てるのだ。

ホリデー快速を利用している人には今更って感じなんだろうが、俺にはちょっと新鮮な体験だった。