2008 09 02

ビルマかミャンマーか

福田首相が辞任表明。 自分では選挙に勝てないから辞任するって、本人はどんな気持ちでそれを言うんだろうか。 福田君がどうなろうが知ったことではないが、この点だけは可哀相かもしれない。 ニュースを見てそんなことを思う昼休み。

「さっき打ち合わせしてた人、出身は東北?」

「そうですよ。 確か福島だったはず」

「そっか」

「どうかしたんですか?」

「もう随分前だけど、ビルマがミャンマーになったじゃん」

「はぁ」

「あれって、現地人の発音に近いからだよね、確か」

「ああ、聞いたことあります」

「だったら、福島も『ふくすま』って読むべきなんじゃないかって思ってさ」

「あー…でも、俺はそれ、本人の前では言えないですよ」

「それは、心の中で『ふくすま』を小馬鹿にしてるからじゃないの?」

「それは、まあ、そうなんですけど…」

実際に福島人が福島を 「ふくすま」 と発音しているのかどうか、俺は知らない。 こんな事を思いつくこと自体が小馬鹿にしているからじゃないかって言われれば、それはたぶん正解。

ま、それはそれとして、ビルマがミャンマーになった理由が実際のところどうなのかが気になって、ちょっと調べてみた。

現地人は、自国または自民族をミャンマーと呼んでいた。 口語では、バマーと呼ぶこともある。 このバマーが英国人にはバーマと聞こえて(或いは聞き間違って)、これが英国での呼び名になった。 英国の植民地支配を受け、英国での呼び名がそのまま名称として固定。

バーマをオランダ語で発音するとビルマ。 これが江戸末期に日本に伝えられて、日本でもビルマと呼んでいた。

植民地支配から独立するも、国名は引き続きビルマのまま。 その後、1989の軍事政権からミャンマー。 英国風では無い名前にすることで国内の団結を図ったのだとする説もあるが、定かではない。 日本は軍事政権を承認し、以降はミャンマーと呼ぶことになった。

およそこんなところ。 軍事政権を認めない人たちは、今も 「ミャンマー」 を認めずに 「ビルマ」 と呼ぶのだそうだ。