2009 06 23

見てほしい

梅雨の蒸し暑さに痩せる思いなのだが、思いばかりであまり痩せないのは何故だろう。 健康診断の結果、ややデブと判定されてしまった。

で、デブ解消もかねて、涼しくなった夕方に父と散歩していた時のこと。

駐輪場の脇の細い道を駅の裏側に向かって歩いていたら、後ろからサラリーマン風の一団が早足で歩いてきた。 急いでいるらしいので、端に寄って、その一団を先に行かせた。 俺の前を歩いていた10代らしいカップルの男も、ちょうど脇道があったところなので、そちらに避けた。 が、連れの女の方が、男とは違う方を見ながら、道の真ん中をのんびり歩いている。 友達の愚痴らしいことを言いながら。 サラリーマンズは、その後ろで渋滞。 と、答えが無いことに振り向いた女が、サラリーマンズの後ろにいる男を見て一言。

「何でそんなとこに立ってんの?」

相変わらず、道の真ん中に立ったままで。

「いいから端に寄れって」

という連れの男の言葉に、ようやくサラリーマンズは前に進むことができたのだった。

その後の二人の会話。

「ねえ、何でそんなとこに立ってたの?」

「はぁ? 人がたくさん来るからだろ。 お前は何も考えずに歩いてるから駄目なんだよ」

「あ、そうか。 でも、時にはそんな図々しさも必要でしょ?」

「お前って、本当に… まあ、いいよ」

そして、特に喧嘩するでもなく元の会話に戻ったのだった。 その様子を見ていた父が一言。

「女っちゅうのは、下らないことにゃ細かいくせに、周りが見えんっちゃのう」

振り向いてなお自分が邪魔になっていることに気付かないのには、俺もちょっと驚いた。 改札やエスカレータの降り口で突然立ち止まったり、電車に乗ったと思ったらドアのところで立ち止まったり、流れを邪魔するのは圧倒的の女が多いが、あれ、自分が邪魔だと本気で気付いてないかもしれないんだな。 まあ、意図して邪魔するよりはましなのだが。