2011 03 02

誰に配慮しているのか

時事通信にこんな記事が。

強姦罪に問われた元会社員の男性(44)に対する判決で、大阪地裁(長井秀典裁判長)は2日、被害者とされる少女の証言について 「証拠と合致しない部分があり、信用性に疑いを入れる余地がある」 と述べ、無罪(求刑懲役6年)を言い渡した。

男性は昨年7月1日夜、大阪府高槻市内の公園で当時15歳の少女をナイフで脅し乱暴したとして、起訴された。 男性は少女に声を掛けたことは認めたが、乱暴については一貫して否定していた。

こうした事件に限らずだけど、逮捕されたときは実名で 「○○容疑者」 とか報道されて、無罪になると 「元会社員の男性」 と匿名になる。 それだと、○○さんが無罪だと繋がらなくて、この人の名誉回復にならないんだよな。

逮捕されたことそのものもだが、それを実名で報道されることも、この人の名誉を大きく損なっているだろう。 記事中に 元会社員 とあるが、この事件のせいで会社を辞めざるを得なかったのではないか。 それを無罪になったときに 「元会社員」 で済ましてしまう報道姿勢は、やっぱり無責任だと思う。 逮捕時は匿名にして、有罪が確定してから実名報道するのが、正しい姿勢じゃないかと。 既にやってしまった今回のような場合なら、 「本人の希望により、匿名とさせて頂きます」 と、但し書きを追加するとか。

まあ、マスコミに責任を求めるのが、そもそもの間違いだという気もするが。 逮捕時にも犯人と決めつけず、ちゃんと 「容疑者」 って付けといたから問題無いとか言っちゃうんだよな。