2011 05 23

金雲

どっちを向いてもクラウドのこの頃だが、きっと音楽だけはこのクラウドに乗らないんだろうと思っていた。 Google や Amazon は訴訟のリスクを抱えたまま勝手に始めたけど、これらは書籍の時のように、きっと訴訟になるだろうと思ってた。 が、どう交渉したのか、Apple は大手レーベルとクラウドによる音楽配信のライセンス契約を結んだという。 これにはちょっと驚いた。 以下、REUTERS の記事から。

米アップルが、クラウドコンピューティングを利用した音楽サービスの開始に向けて、大手音楽会社3社とライセンス契約を締結したことが分かった。 さらに、数日中にもう1社と契約する見通しだという。 事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

アップルの新サービスは、音楽配信サイト「iTunes」のユーザーが購入した曲などをサーバーに保存でき、インターネットを通じてどこからでもアクセスできるというもの。 同社は既に新サービスの開発を終了している。

関係者3人によると、アップルは2週間余り前、ワーナー・ミュージックと最初のライセンス契約を締結。 その後、EMIとソニー・ミュージックエンタテインメントとも契約を結んだ。 また別の関係者によると、仏ビベンディ傘下の業界最大手ユニバーサル・ミュージック・グループとも「数日中に」契約を交わす見込みだという。

具体的にどう音楽データを使うのかは記事には無かったが、通信が不安定な場合も考慮して、ストリーミングと端末に保存の両方ができるといいな。 できればデバイスを問わず、アカウントだけで制御できてほしい。

逆に、自分のローカルにもっている音楽データを、Cloud iTunes(?)の管理下に置けるようにもしてほしい。 そうすれば、家で場所をとっているCDが全て処分できるし。 で、サーバー上はロスレスでデータを保持しておいて、ダウンロード時に回線状況に合わせてビットレートを選択できるようになっているといいな。 ついでにジャケットの画像データも、発売時のものがセットで管理されているといいな。

しかし、国内でこのサービスが開始されると、記録メディアや携帯電話などの端末に加えて、ネットにも著作権料を上乗せしろって言い出すんだろうな、著作権団体は。 いや、作者や演奏家に金を払うのは構わないが、JASRACみたいな管理団体に払うのが嫌なのだ。 そっちの取り分の方が多かった日にはもう、ねえ。

ということで、音楽配信も AppStore のように、作者や演奏者が直接 Apple と契約して、ダウンロードで直接作者に金が行くようなシステムにしてほしいものだ。 あと、個人的には、ユーザーがアップロードしたものではないカバーフローのデータに課金するのも有り。

と言ったところで、日本でこのサービスが使えるようになる見込みは低いんだろうな。