2011 09 03

電波商売

スマートフォンの普及で、回線がパンクしそうだという話。 毎日新聞から。

動画など大量のデータをやりとりするスマートフォンの急速な普及で、現行の携帯電話回線が混雑し、放置すれば、数年後には回線がパンクする恐れが出てきた。 このため、携帯各社は、通信量の抑制に乗り出したり、通信料金の見直しを検討したりするなどの対策に動き出している。

携帯各社によると、従来型の携帯電話に比べ、1人当たりの通信量が10~20倍に増える傾向にある。 スマートフォンは今後も販売が大幅に伸びると予想され、KDDIは国内全体の携帯でのデータ通信量が15年には10年実績の18倍に達すると試算。 「このままでは13年には通信量が携帯回線の容量を超す」(田中孝司社長)と懸念する。 既に都心部では通信速度が遅くなったり、つながりにくくなったりしている。

このため、KDDIは10月から、3日間の通信量の合計が一定の基準を超えた利用者に対し、通信速度を遅くして通信量を抑える措置を導入する。 NTTドコモとソフトバンクモバイルも既に通信量を抑える措置を取っており、携帯大手3社が足並みをそろえる。 さらに「一定の料金を払えばデータ通信を使い放題」という定額制の見直しも検討されている。

日本と同様の問題を抱える米国では、通信大手のベライゾン・ワイヤレスが7月に定額制を廃止し、通信量に応じて料金を課す従量制に切り替えた。 「アイフォーン」の販売でスマートフォン市場をリードするソフトバンクモバイルの孫正義社長は「料金体系を含めて(通信量を)管理していかないといけない」と定額制(同社は月4000~5000円台)見直しを検討課題に挙げている。

携帯各社は、抜本的な対策として、高速・大容量の次世代携帯通信への移行を目指している。 ドコモは昨年末に始めた次世代通信「LTE」の普及を図り、今冬にLTEを使えるスマートフォンを初めて発売する。 ソフトバンクやKDDIも12年度以降にLTEのサービス開始を予定している。 また、各社は、データ通信を携帯以外の回線に移して混雑を緩和しようと、スマートフォンが接続できる公衆無線LANを駅やカフェなどに設置することも急いでいる。

売るだけ売ってから料金体系を変えるってどうよ。 立案した販売目標は、買っても使わずに放置することを想定していたのか? 特にソフトバンク。 スマートフォン関係無しに、そもそも電波が弱いじゃないか。 早く電波を他キャリア並みにしろよ。

ところで、課金がクライアント側のみってのも、改善できないものか。 通信速度とクライアントのハードの性能向上を受けて、ネット上のコンテンツは、昔では考えられないほどデータ量が増えている。 帯域を食っているのは、アクセス数の増加と、1アクセスあたりのデータ量の増加との相乗効果なのだ。 であれば、データを送り出す側にも、そのデータ量に応じて課金することで、携帯向けコンテンツ同様にスリム化を図る圧力をかけられるのではないか。

携帯同士が互いにプロキシ/中継局になるのはどうだろう。 互いに動き回っているから、経路選択も切り替えも大変なことになるだろうが、それをうまく制御できれば、柔軟かつ緊密なネットワークができそうな気がするのだが。

って、言うのは簡単だけど、実際は難しいんだよな。 「うまく」とか、簡単に言うな。