2013 09 22

リア充

一昨日だったか、近所から聞こえてきた会話。

「リアルが充実している人のことを、略してリア充って言うらしいですよ。 聞いたことあります?」

「いや、無い。 始めて聞いたよ。 充実は分かるけど、リアルってなに?」

「えっと、何でしょうね。 本当?」

「本当に充実してるってこと? でも、それだとリアルが充実じゃなくて、リアルに充実じゃない?」

「あー、そうなりますね。 じゃあ、現実?」

「現実が充実してるって、じゃあ現実じゃないのは何? そっちが充実してる人もいるってことだよね?」

「確かに。 あ、仮想現実ってことじゃないですか? ネットの世界みたいな」

「あ、そういうことか。 成る程ね。 っていうか、俺もう40越えてるんだし、そんなの知らないって」

「僕も知りませんでした。 若者言葉なんですかね」

「そうなんじゃない? それで、そのリア充がどうかしたの?」

「いや、何かいっぱい当たり前のように出てきてるんで… ほら、これなんですけど…」

「あ、本当だ」

「だから、知らないのはひょっとしたら僕だけかと思って」

リア充って、40越えてたら知らないのが普通なんだろうか。 だとしたら、知ってる俺はどうなんだろう。 誇るべきか恥じるべきか。 どっちでもいいけど、こんなことを知っていると誇らしげなのは、きっと恥ずかしいことだよな。 ま、とりあえず言えるのは、リア充はリア充という言葉を知らない集団の方に多いってこと。 失って始めて分かる幸せ、みたいな。

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ふと蜻蛉が見たくなって、片倉城址公園に行ってみた。 七生公園の蜻蛉池は、ちょっと前に行ったら干上がる寸前だったので期待できないし、高尾山は人が多くて邪魔だし、ぼんやり蜻蛉を眺めるには片倉ぐらいがちょうどいいのだ。

疣草

疣草(イボクサ)

水のある所、田圃の畦なんかに勝手に生えて蔓延るってことで、実は嫌われ者らしい。 イボクサで検索しようとすると、続いて自動表示されるキーワードが 「除草剤」 だったりする。 花は可愛いんだけどね。

秋茜

秋茜(アキアカネ)

芸名みたいだけど本名。 すっかり赤く色付いて、いよいよ赤蜻蛉の季節って感じなのだが、こいつらが全くやる気がない。 たくさんいるのだが、そのほとんどが葉っぱに停まって休んでいる状態。 蜻蜓(ヤンマ)のやる気を見習ってほしいものだ。

松門寺

公園の隣に寺があって墓地がある。 で、墓参りに結構な人が訪れている。 そんな墓参りの対象となっているエリアの外に、墓石のような地蔵のような石がびっしり並べて置いてあった。 無縁仏だろうか。

水車

高幡不動まで電車で戻ってきたら、何かちょっと歩き足りない。 なので、そのまま聖蹟桜ヶ丘まで散歩することにした。 その途中にあったのが、この水車。

いかにも日曜大工な感じのこの水車は、何が凄いって、わざわざ機械で水を汲み上げて水車を回すようになっていること。 下の溝からは完全に浮いた状態。 しかも、汲み上げる水も無いときのために、水道のホースまで繋げてある。

本来の水車は、回ることで得るエネルギーを別の何かに利用するためのものだが、この水車は、水車を回すことを目的にエネルギーを消費するのだ。 本当に、ただもう消費するだけ。

まあ、趣味なんてだいたいそんなもんだけどさ。 こーゆーのって、作ってるときは楽しいんだよな。 で、出来上がって数回動かしたら満足して、後は放置。 たまに思い出して動かしてたら、電気代の無駄とかで奥さんに怒られて止められたりする。 止められるだけじゃない。 さっさと処分しろと迫られて、でもせっかく作ったものを壊したくなくて、のらりくらりと生返事を繰り返していた或る日、全然関係無いことで機嫌を悪くした奥さんの八つ当たりで、大工道具毎捨てられてしまうのだ。

回らぬ水車が回す運命の…

遡上

程久保川には無駄にたくさん堰がある。 これもその一つ。 ほぼ垂直で、高さは70cmぐらい。

驚いたことに、この状態で、この堰を泳いで乗り越える魚がいる。 奥側の水の流れがちょっと太い所、写真だと分かり難いが飛沫が飛び散っているのが、小さな魚が登っているところ。

しばらく見ていると、他にも沢山挑戦していた。 途中まで行って流れ落ちて、また登って、また落ちて、中にはジャンプして最初の距離を稼ごうとする奴も。 同じ魚かどうかは分からないが、だいたい10回に1回ぐらいの割合で登り切っている。 何か、凄いな。

俺がもし魚だったら、きっと 「そんな無理して登らなくても、ここでのんびりしてればいいのに」 なんて言いそうなものだが。 いや、それこそが魚の理性的な姿なのかもしれないな。 堰に挑戦し続けている方が、本能に縛られて体を痛めつけることを止められない馬鹿なのかもしれない。

負蝗虫

これがリア充。

仲良し

これもリア充っぽい。 2台のパワーショベルが並んで工事をしている姿は、遠目には鳥の求愛ダンスのようだった。