2014 03 30

ミスの証明

みんなの党の渡辺代表が、DHCの吉田会長から無担保で8億借りた件。 貸した側が選挙資金のつもりで貸したと言っているのに、借りた側はこれを 選挙資金ではなく個人として であり、その用途は 政治資金を使うのにふさわしくない支出 で、資産報告書と借入金残高が食い違うことには 事務的ミス だと言っているのだそうだ。

政治資金で突っ込まれた政治家って、みんな同じことを言うよな。 で、追いつめられると話が二転三転し出すのだ。 渡辺君も、本人が忘れたと言っていることをDHC会長側からバラされたりして、この先きっと違うことを言い出すんだろう。 何を言い出すのか、ちょっと楽しみだったりする。

ま、そっちは後の楽しみとして、申告額の違いがミスってのはどうなんだろう。 ミスだったら良いのか?

政治資金関連法は、政治にまつわる金の疑惑を晴らすことがそもそもの目的だったはず。 これを出発点とするのだから、ミスと隠蔽とが区別ができない以上、ミスも隠蔽もひっくるめて虚偽記載として罰しないと駄目だろう。 隠蔽がバレても 「ミスでした」 で逃げられないようにすることが、立法の趣旨に沿う運用なのだ。

というか、元は税金だった金の使い道に問題が無いことを示すための書類なんだから、ミスに対しての罰則があったっていいはずだよな。 そこに政治への信頼性を低下させた分も上乗せし、結果として虚偽記載と同じだけの罰を受けるぐらいすれば、ミスをミスとして罰するのでもいいかもしれない。 もちろん、意図的な虚偽記載ではなく単純なミスだと証明できた場合だけ。 証明できなかった場合は、推定有罪で悪意ある隠蔽扱い。

まあ、やらないよな。 そこまで厳しくすると政治活動に支障をきたすとか言って、ミスはこの先もきっと放置なのだ。 そうやって逃げ道をちゃんと作っておくのが、政治家による政治家のための政治資金規正法なんだろうけどさ。 疑惑ってのは、晴らすものじゃなくて逸らすもの。 どうせすぐに忘れるって思ってるんだろう。

まあ、ミスの証明なんて、悪魔の証明の一種で、やりようが無いんだけどさ。

辞める前に泣きそうな顔で取材に答えていた猪瀬君は、渡辺君よりはまだマシだったのかもしれないな。 人として。

そうそう、人としてと言えば、産経ニュースによると

27日昼の党会合で、吉田氏から「結いの党の会派離脱を認めてほしい」などのメールが届いたことを明らかにし「国会運営のこんな突っ込んだ話を知っているのは、結いの江田憲司代表が吹き込んだからだ」と述べ、江田氏への恨み節を漏らした。

なんてことになっているらしい。 なんだかなぁ…。

二世議員という有利なスタートで若手の中では元気だけど、その元気さはマスコミ向けのガス抜き/アリバイ作りにしか使われなくて、党の方針決定においては埋没気味。 それを嫌って飛び出して新党を立ち上げるが、集ってきたのは今一つインパクトに欠ける者ばかり。 いわば小者揃い。 まあ、僕の考えた最強のアジェンダに賛同してくれる人だけ集めてる訳だから、これは必然か。 そんな性格だからか、連携を模索するが上手くいかず、名の売れた人を引き込むが協調できず、自民党時代に培ったマスコミ向けイメージを生かして選挙では善戦するが、その後党内対立から分裂。 そして疑惑には 「あいつが何か吹き込んだから!」 ときた。

こうして並べてみると、駄目な坊ちゃんって感じしかしないな。 って、この並べ方じゃ他に感じようも無いか。