2014 07 01

庶民感覚

もう一年の半分が終わってるんだよな。 早いなぁ…。

何で早く感じるのかと考えてみるのだが、たぶん長く生きているからなんだろう。 例えば、10歳の子供にとっての1年はそれまでの人生の10%に当るのだが、50歳の人にとっての1年は2%でしかないからね。 これが定年を迎えた65歳だと、その後8年かけて73歳になってやっと10歳の子供の1年相当。 老後って何なんだろう。

そんな焦りが有るのかどうか、頑張る老人の話。 毎日新聞から。

「本土防衛の捨て石にされたのが沖縄戦だ」。 沖縄県南風原町の元沖縄県議会議長、仲里利信さん(77)の言葉に力がこもる。 9万4000人以上の住民が地上戦に巻き込まれて犠牲になった。

仲里さんは当時8歳。 米軍上陸後、親族とともに沖縄本島北部の壕に隠れていた。 暗闇を怖がった3歳の妹と従妹が泣くと、日本兵が毒入りのおにぎりを食べさせるよう迫ったのを覚えている。 自分たちは壕を出たが、逃避行の途中で1歳の末弟を栄養失調で亡くした。

仲里さんは自民党沖縄県連顧問だったが、今春県連から除名された。 安倍政権が進める米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の県内移設に反対し続けた結果だが、戦場の実相を知る者として「戦争は二度と繰り返してはいけない」という信条に基づく行動だった。 沖縄には全国の米軍専用施設の74%が集中。 「戦争になれば真っ先に狙われるのは基地だ」と語る。

集団的自衛権行使について政府は「限定的」とするが、仲里さんは状況次第でどこまで拡大するか分からないとみる。 若い世代を念頭に「自衛隊が戦場に行くことになって除隊者が相次げば、いずれ徴兵制になる。全国の若い人は自分の問題と考えてほしい」と強調した。

基地周辺で生活する人たちの苦情No.1は騒音。 煩いから反対。 戦争になれば真っ先に狙われるのは基地だ というのは、沖縄で特徴的な反対理由なんだよな。

何でそうなのかと考えるに、これまでの沖縄の歴史も関係してるんじゃないだろうか。

薩摩に攻め込まれた時は大変だったけど、その後、琉球が薩摩になってもどうってこと無かった。 本土での戦争だった明治維新のときは、徳川幕府から明治政府に変わってもどうってこと無かった。 太平洋戦争で沖縄が戦場になったときは大変だったけど、アメリカから日本に変わってもどうってこと無かった。 そうした歴史から、とにかく戦場にさえならなければ、自分らを形式上支配する政府が何に変わろうが、どうってことないと考えるのではないか。

「泥棒が真っ先に壊すのは鍵だ。 だから鍵をかけないでくれ」 と訴えるドア。 といったところか。 誰が住むかは関係無い。

適当に言ってみたけど、ドアや窓に見向きもせずいきなり壁を壊す泥棒がいないってのは、なんかちょっと防衛とは何かという議論に通じるものがありそうだな。 泥棒じゃなくてデモから暴徒と化した場合でも、壊したり侵入したりするのは、ちゃんとドアと窓からだし。

いや、例えなんてそれこそどうでもいいか。 実際、どうなんだろう。 長い目で見れば歴史は繰り返しているのかもしれないけど、少なくとも記事の仲里さんは、歴史というよりは個人の体験を基に話してそうだよな。 後は、地理的に中国の圧迫を感じやすいというのもあるだろうか。 あるだろうか,じゃなくてほぼこれか。