2014 08 21

対極の世界

何であれ、拡散するのは拡散するだけの力が有るからなんだよな。 大抵の場合、その力はまるで無駄なんだけどさ。 今日、そんな無駄の一つをバスに乗ってる時に見つけてしまって、笑いを我慢するのがとても辛かったのだった。

「とびだせどうぶつの森」 の対義語は 「ひっこんでろ人間砂漠」

「いないいないばあ」 の対義語は 「いつまでもいるジジイ」

「やせ我慢」 の対義語は 「デブ大暴れ」

「遊戯王」 の対義語は 「労働奴隷」

「可愛い子には旅をさせよ」 の対義語は 「引きこもってろブス」

「おかあさんといっしょ」 の対義語は 「おとうさんはべっきょ」

「豆腐の角に頭ぶつけて死ね」 の対義語は 「大豆の丸みに心打たれて生きろ」

「気持ち悪い人」 の対義語は 「気持ちいい人」 だけど 「気持ちいい人」 も相当気持ち悪いと思う。

「そうだ、京都行こう」 の対義語は 「うわあああ! 大阪が来た!」

「きれいな顔してるだろ。 ウソみたいだろ。 死んでるんだぜ」 の対義語は 「生きてるとは思えないくらいブサイク」

意味がズレていたり対義語ではなかったりするのもあるよな。 可愛いってのは見た目のことを言ってるわけじゃないし、京都の反対が大阪ってなんだよ。 って、ここでそんな突っ込みは野暮ってものか。 俺は おとうさんはべっきょデブ大暴れ にやられた。

ところで、命題が真なら対偶も真なのが論理学。 上記の中で命題風になっている 「可愛い子には旅をさせろ」 が正しいとすれば、その対偶 「旅をさせてはいけないのは可愛くない子」 も正しいとなる。

この 「可愛くない子」 には普通の子と不細工な子が含まれているのだが、これを敢えて分けると、これまでの論の進め方の方向からは 「旅をさせてはいけないのは普通の子」 で 「家の外に出すのも駄目なのが不細工な子」 となるだろう。 表現に若干の飛躍は有るが、言ってる事は 「引きこもってろブス」 と同じ。

「可愛い子には旅をさせろ」 なんて言う人は、これをどう考えるのだろうか。 まあ、どうでもいいか。

非犯罪化

対義語と関係が有るような無いような、ちょっと古いニュースを一つ。 2014/7/16付けのWSJの記事から。

実質的に屋内での売春を非犯罪化するロードアイランド州の法の抜け穴によって、同州のレイプと淋病の件数が大幅に減ったことが民間シンクタンクの全米経済研究所が発表したリポートで明らかになった。

ベイラー大学のスコット・カニンガム氏とカリフォルニア大学ロサンゼルス校のマニシャ・シャー氏は今月発表したこのリポートで、「非犯罪化が性産業の参加者だけでなく、一般市民にも大きな社会的恩恵をもたらす可能性があることが示唆されている」と書いた。

両氏がこうした研究を行うに至ったのは、ロードアイランド州の議会が1980年の州法改正で、街頭での客引きに関する法律を改正した際、誤って売春行為を禁止する条項まで削除してしまったためだ。 これによって実質的に屋内であれば売春が合法になったのだ。 この抜け穴はどうやら2003年にある判決が出るまで見過ごされていたようで、09年に売春が再び禁止されるまで続いた。

容易に想像がつくかもしれないが、屋内での売春が非犯罪化されたことは性産業にとって恩恵となった。 リポートによると、「非犯罪化によって売春婦の逮捕が減り、屋内の売春の広告が増え、屋内の売春市場の規模が拡大した」。

一方、03年以降、同州では、他の犯罪件数には同じような傾向が見られなかったにもかかわらず、「レイプの件数は大幅に減少した」という。 また男女とも淋病の件数も大幅に減少した。

両エコノミストは、幾つかの経済モデルを使って、非犯罪化の効果と他に可能性のある要因を分析した。 その結果、「すべてのモデルで売春の非犯罪化がレイプと淋病の件数減少につながったことを示す確固とした証拠」がつかめたという。 非犯罪化によってレイプは31%減少、淋病は39%減少したとするモデルもあったという。

両氏は、こうした減少から幾つかの推論を導き出した。 例えば、レイプ件数の減少の少なくとも一部は、非犯罪化によってレイプの代わりに売春宿に向かう人が増えたためという可能性が高いと指摘。 また、他の経験則からすると、淋病の減少は「売春婦たちが(レイプの場合と違い)より安全な性行為を行うことから、性感染症にかかったり感染させたりする件数が減った可能性が高い」との見方を示している。

いずれにせよ、このロードアイランド州の話は、政治的に慎重さが求められる性産業に関する政策の効果について新たな視野を提供することになった。

費用対効果と言うか、費用対リスクと言うか、まあどっちでも良いのだが、余程特殊な性癖でもない限りは、ちょっと金を出して済むならちょっと金を出すってことなんだろう。

ロードアイランド州では、結局売春は非合法化されてしまったのだが、そうする一番の理由は所謂 「人権」 で、つまりは売春婦が生きている人間だってことなんだよな。 これが、精巧なロボットだったらどうだろう。

姿形は、女優でもグラビアアイドルでも、大人でも子供でも、現実にはいない理想の何かでも。 肌は、10代の張りと滑らかさでも、30代の柔らかさとしっとり感でも、人を超越(?)した毛皮や鮫肌でも。 立ち居振る舞いや受け答えは、お嬢様でもヤンキーでも、偉そうな上司でもちょっと頼りない後輩でも。 俺が男だから男目線で女型のロボットを想定しているが、もちろん男型もあり。 あらゆるパラメーターが調整可能で、好みに応じて再現できるようなロボット。 具体的には、液体金属のターミネーターが触り心地まで再現したのをイメージしてもらえば良い。 無いのは人格だけ。

そんなロボットを性欲のはけ口として提供して金を取る施設だったら、それでも禁止されるのだろうか。

まあ、実際にできたら、ちょっとの金じゃ済まないんだろうけどさ。 見た目だけ精巧な人形でさえ、50万から100万するのだ。 実現までは遥かに遠いし、なんとか実用化にこぎつけたとしても、最初は一部の金持ち限定になるんだろうな。 高級ホテルのスイートルームみたいな感じで。

庶民は、漏れ聞こえてくる噂と、たまにテレビで紹介されるのを見て、妄想を膨らませるだけなのだ。 で、しょうがないから生身の人で妥協するという本末転倒。 「俺の彼女、タイレル社の今年の新作のプリスにちょっと似てるんだよ」 なんて、いかに偽物に似てるかを自慢する世界。

いや、これは対象が人じゃなければもうそうなっているのか。 「家の犬は縫い包みみたいで可愛い」 って、そういうことだよな。

ところで日本の売春防止法だが、売春を違法として禁止してはいるが罰則は無い。 これは 「売春をするのは、売春をせざるを得ない状況に陥ったからで、取り締まるのではなく保護すべき」 という考え方で法律が作られているから。 なので、処罰されるのは、売春を商売として成り立たせるための周辺の行為。 具体的には勧誘や斡旋、場所の提供など。

ということは、募集して自主的に応募してきたような場合は、売春も合法でも良いような気がするな。 経済的に困っていることが応募の理由ではないと示すために、生活保護を申請して断られたという証明書を一緒に提出するとかしてさ。