2015 04 29

若冲と蕪村

今日から連休。 父は今日は介護施設なので、一人のんびりできる。 ということで、前から気になっていた 若冲と蕪村 を見にサントリー美術館に行ってきた。

美術館に着いたのは12時過ぎ。 昼の時間だし人も少ないのではないかと思っていたのだが、甘かった。 入り口にはもう結構長い列ができていて、訊けば入場制限をしていて、今の最後尾は30分ぐらい待つとのこと。 いきなりくじけそうになったが、せっかく来たのだし並んで待つことにした。 結局10分ぐらいで入場できたのは、やっぱり昼時だから見る人の足が速くなったのか、チキンな時間見積もりだったのか。

若冲と蕪村は同じ年の生まれで、今年がちょうど生誕300年なんだそうだ。 家も近所で交友関係も被っていたが、直接の交流があったことを示す資料は無いとのこと。 実際はどうだったんだろう。 何も無いってことは無いと思うのだが。

館内は、照明が良い感じで絵が見やすかった。

ちょっと漫画っぽい絵を描くイメージのあった蕪村だが、結構幅があるんだな。 人が出てくる絵はどれも 「ああ、蕪村だな」 と思わせる、程良く緩い感じばかりなのだが、人の出てこない絵にはもっと硬質な感じのものもいくつかあった。 最初にその手の動物の絵を見た時は、若冲のコーナーになったのかとわざわざ説明を確認した程。

蕪村の中でどれか一つ選ぶとしたら、夜色楼台図だろうか。

絢爛精緻の印象が強い若冲も、こっちはこっちで幅が広い。 幅が広いのは、画風もだが、正確さも。 庭で飼ってたらしい鶏は凄い精度だが、鶴には歯が生えているのもいた。 それでいいのか? さずがに見たことが無いものにまで正確さは求めないけどさ。 虎が怪しい大きな猫なのも、象の目がいやらしいのも、その時の日本では、それらはそういうものだったのだし。

若冲でどれか一つを選ぶのは、ちょっと難しいかも。 たぶん鶏で迷うんだろうが、目がいやらしいと貶している象も、これはこれで捨てがたい。

そうそう、思わず作者を確認してしまったのは、若冲の方も同じ。 こっちは子供の絵だったかな。

これらが互いを意識したものなのか、単に流行に乗ってみただけなのか、今の俺には判るはずもない。 当時、中国の絵を模写したり技法を取り入れたりした画家は結構いたようなので、彼ら二人が似たような画風の絵を描いているのもそうした流れの中のことだったんじゃないかと想像するが、しかし 「あのぐらい俺にも描ける」 なんて思いも、きっとあったんじゃないかと思う。

ガレリア

東京ミッドタウン ガレリア。

スタイリッシュな店が並ぶのをギャラリーに喩え、ギャラリーのイタリア語でGalleriaだそうだ。 ティロ・フィナーレ! みたいなものか。 入場待ちの間にふと 「ガレリア」 って何だろうと思って検索したら、日野市新町ガレリア・スーモとか立川市ガレリア・サローネとか、八王子市ガレリア・ユギとかが最初の方にでてきて、ちょっと笑ってしまった。