2015 06 13

絵文字

先月の子供の日に 「こどものひ」 と入力して変換しようとして、変換候補の中に鯉幟がいたことを、さっきふと思い出した。 で、またやってみれば、当然だけどまだいた。 それがこれ。

🎏

見える環境なら、この上に鯉幟が見えるはず。

絵文字を全く使わないので、変換候補に絵文字が出てきても嬉しくない。 むしろ邪魔。 しかし割と上位に候補として現れるということは、世間の需要は結構高いんだろうな。 試しに鯉幟で変換してみたら、そっちでも出てきた。 そりゃそうか。

変換候補として表示される時、横に 一部のメールクライアントでは表示できません という警告もついてくる。

警告はメールクライアントに対するものだが、今時テキストオンリーのメールクライアントなんて誰も使ってないだろう。 気にするとしたら、OSの違いじゃないか。 そのOSが持っているフォントに、対応する文字や絵が定義されているかどうか。

いや、これだってどんどんユニコードに移行しつつあるし、文字や絵に対応するコードが無いってことも、もう考えなくていいかもしれない。 そう言えば、絵文字もちょっと前にだいたい統一されたんだったような。

あとは、そのOSが持っているフォントセット上でどんな絵が定義されているかの違いか。

ちょっと気になったので、手元の環境それぞれでどうなるのか比較してみたら、予想以上に違ってた。

まずは OSX Yosemite

OSX

最初に鯉幟に気付いたのがこれ。 かなり細かい。 カラフル。 地味に立体的。 しかし硬い。 鯉幟の鯉としてはちょっと疑問な体型なのは、絵文字としての可愛らしさを優先したからだろうか。 ちなみに iOS も同じ。

次に Android5

Android

精緻さでは OSX に劣るが、省略の仕方は上手いんじゃないかと思う。 鯉幟らしさはこちらの方が上だろう。 可愛らしさも。 風の中を泳ぐ感じも良い。

そして Windows8

Windows

これは何?

最初に見た時は鳥かと思った。 口を開けて餌を待つ二羽の鳥の雛。 いや違う、これは魚なんだと自分に言い聞かせながらしばらく見ていたら、何かの開きを干してる姿に見えてきた。

Windows8 だから無理やりフラットデザインにしたのかと思って Windows7 でも確かめてみたのだが、結果はほぼ同じ。 これは駄目だろ。 まさか 「緋鯉がいつも下になっているのは女性差別だ!」 なんて抗議された結果なんてことはないよな。

しかし、この違いはどうなんだろう。 絵文字は、文字だけでは伝わりにくい感情を伝えるための補助としてあると思うのだが、各環境での鯉幟を並べて感じるのは、OSXからは緊張感、Androidからは躍動感、Windowsに至っては違和感だ。 伝えたい何かがまともに伝わるとは思えないのだが。

絵文字を使う時、たいていは相手がどんな環境で見ているかなんて気にすることなく使ってるのだろう。 送る側も、受け取る側も、自分が見ているものと同じものを相手も見ていると、全く疑うこと無しに。 でも、Windows でどう表示されるかを認識していたら、Android ユーザーは鯉幟の絵文字を使うだろうか。

まあ、使うんだろうな。