2016 08 01

脳内男性目線

地震速報の誤報があった。

館内放送で緊急地震警報が流れて、そ後すぐに誤報だと再度の館内放送。 その間、結構な数の人が机の下に入る態勢になっていたのは、日々の訓練の賜物か。

家に帰ってニュースを見てたら、今日の地震速報の誤報についてやっていた。 それによると、地震速報の発信には二種類あり、特定の事業者には速度優先版が、一般には精度優先版が発信されるのだそうだ。

今回誤報となったのは速度優先版の方。 センサーがノイズを拾ったのを地震発生と誤認したらしい。 速度優先版は一つでも地震らしい信号を拾えば発信されて、精度優先版は複数の信号を拾ったら発信するのだそうだ。 各人の携帯が無反応だったのもこのためか。

地震が発生してから各地に届くまでって、あんまり時間が無いんだよな。 だから、病院や工場などに、若干精度は落ちても速度優先で送信ってのは正しい。 そんな仕組みが既に出来上がって運用されていたことは意外だったが、何度も起きた震災が生かされていることにちょっと感動もした。 これで止まった電車に乗り合わせた人には同情するが、システムには今後も速さを大事にしてほしいものだ。

男性目線

一部のマニアを除き、最終評価は顔で決まる。 俺の中では何を今更って話なのだが、世間的な認識はそうでもないのだろうか。 J-CASTから。

男性は女性とすれ違うと顔よりも体にすぐ目がいく、中でも胸には目がなく、なめるように視線を泳がせる、とよくいわれる。 そんな既成概念を打ち壊す画期的な研究が2013年9月、性科学誌「Sex Roles」に発表された。 発表したのは米ネブラスカ大学リンカーン校のサラ・ジェルベー教授のチームだ。

ジェルベー教授は、女性の体のどこに視線が行くか、そして視線の行く先に男女差があるのかを調べるため、36人の男性と29人の女性に10人の女性の全身の水着写真を見せる実験を行なった。 写真の女性は、魅力度を強調するために全員デジタル加工され、曲線が美しい(バストが大きく、ウエストがくびれ、ヒップが大きい)、やせて直線的な体つき、その中間の3つのタイプが用意された。 そして、アイトラッキング(視線の動きを測定する装置)を使い、被験者が写真の女性のどこに、どのくらいの時間視線をとどめたかを記録した。

その結果、次のように面白いことがわかった。

  1. 写真を見た瞬間、男女とも最初に目が行くのは「顔」だった。 続いて、胸、ウエスト、ヒップなどに視線が集中したが、それは男女共通だった。 男はすぐ胸を見るという俗説は間違っていた。 また、男女とも女性の同じ個所に同じように興味を示した。
  2. 男女とも最も長い時間視線がとどまったのは「顔」だった。 男は顔より体に興味があるという俗説は間違っていた。
  3. 男女とも「大きな胸」「細いウエスト」「大きなヒップ」を持つ曲線が美しい女性の写真の方が、視線の滞在時間が長かった。 女性も「男性目線」で女性をモノのように見ていることがわかった。
  4. 意外なことに、全体的に「胸」に視線を向ける時間は、男性より女性の方が長かった。 特に曲線が美しい女性の写真では、セクシャルな部分(ウエストのくびれ、ヒップ、胸の谷間)に視線をとどめる時間は、男性より女性の方が長かった。 女性は、セクシーな女性に男性以上に「目を奪われる」ことがわかった。

〜中略〜

女性の方が男性より、女性の体をジロジロと注視しているのである。 ネブラスカ大学のサラ・ジェルベー教授は、こうした結果についてこうコメントしている。

「女性が他の同性を眺める時に、男性目線で観察していることが判明したのは興味深い結果です。 女性には男性目線で自分自身を眺める癖があるためか、他の女性を判断する際も、内なる男性目線でシビアに評価する傾向があります。 男性は一般に思われているほど、女性の胸にばかり関心を寄せているわけではありません。 女性が、他の女性の胸に目が行くのは、(男性を奪い合う)ライバルとしてセクシャルな部分を自分と比較するためだと思います」

そして、「内なる男性目線」がスタイルでばかり自分たちを評価することにつながり、女性にとってマイナスになっている、とも語った。

娯楽ネタとして提供されているだろう記事に突っ込むのもどうかと思うが、しかしこれだけは言っておきたい。

男よりも女の方が見るなら、それはもう女性目線だろ

男性目線はこうに違い無いという思い込みが覆されているのに、何故まだ男性目線扱いなのか。 胸をジロジロ見るのは女性目線だと結論付けるならともかく、女性の方が男性よりも男性目線ってどうよ。 悪いものは全て男由来みたいな無意識の差別的認識が、こういうところでポロっと漏れ出てるんじゃないのかね。

記事には、同様の実験が2011年にも行われていること、そしてやはり同様の結果が出ていることも書かれていた。 こちらはロンドンで、男女50人を対象に行われたそうだ。

意外な事実。 興味深い結果。 そんな方向性で今回の結果を扱っているのだから、前回の調査結果が広く認識されるに至らなかったのは何故なのかの考察も欲しかったな。 俗説は何故いつまでも生き続けるのか。 ファッション業界が頑張ったからか?

じゃあ見ないんですか?

見ないとは言ってません。

ところで、最終評価が顔で決まるのは確かなのだが、その評価軸はかなりバリエーション豊かだったりする。 「ちょいブス巨乳」 なんてジャンルもあるぐらい。 まあこれは 「大きなオッパイにいろいろやってみたいけど、ちょっぴり不細工ぐらいの方が遠慮せずなんでもできそうだから好き」 という、身も蓋もない欲望まっしぐらで発生したものだが、それでも恋は恋。

BGM:まだ髪がフサフサの頃の松山千春