2016 08 15

きっともう飛ばない

しばらく前からポケモンGOをやっている。 まあ、やっていると言っても通勤バスの中で立ち上げっぱなしにしているだけなのだが、それだけでも意外にポケモンが増えていく。

通勤バスは、だいたいいつも同じ道を通るのだが、たまにちょっと遠回りするときがある。 いやこれは 「ときがある」 じゃなくて、時間によってコースが決まっているのだろうが、バスの時間は結構ずれるので、俺にとっては 「だいたいいつも同じ時間に来るバスに乗るのに、時々遠回りしやがる」 なのだ。

以前は遠回りされるとちょっとイラッとしていたのだが、ポケモンGO開始以降は、遠回りの道の方にポケストップがたくさんあるので歓迎だったりする。 「あ、今日はちょっと稼げるな」 なんて。 出現するポケモンの種類も数も、いつものコースより多いし。 もっとも、捕まえられるのはバスが止まっている僅かな時間のみなので、せっかくたくさん出現してもほとんど取り逃がしているのだが。

そして今日。 遠回りコースにある市役所の近辺にどんなポケモンがどれだけいるのかが気になって、休日なのにわざわざバスに乗って行ってみた。 もっとくパスはこんな時に便利。

蟻裂き

市役所前の公園の壁に蟻が行列を作っていた。 その行列から50cmぐらい離れたところで、こんな事態が。

四方からガッチリ固められて、中央の蟻は全く身動きできない状態。 たぶん他の巣から来た蟻を攻撃しているのだろう。

バラバラに引き裂いて巣に運ぶのかと思ったが、しばらく見ていてもずっとこのまま。 行列が終わるまでの拘束だろうか。 途中、行列の方から一匹やってきたが、ちょんちょんと触れてすぐに戻っていった。

「どうです? 応援が必要ですか?」

「いえ、私たちだけで大丈夫です」

「そうですか。 日野の閃光と恐れられた戦士も、こうなってしまっては為す術無しですね」

「一思いに殺せ」

「あらあら、せっかく生かしてさしあげているというのに」

「こんな辱めを受けてまで生きようとは思わないわ」

「あらそうですか。 荷物を運び終わったら解放しますので、死にたければその後にご自由にどうぞ。 ではご機嫌よう」

「待てっ! くそ、離せっ!」

なんて脳内アテレコ。 一応全部雌なので美少女戦士風に。

日野の由来

公園内の石碑。 前から何かあるなと思っていたが、ちゃんと見るのは今日が初めて。

 日野という地名は古く飛火野に由来するといわれる。 通信手段に用いられた峰火を打ち上げる広い大地の意であろう。

1200年ほど昔のここ住居跡にイメージ化した峰火台を再現してこの地の発展を希む記念とする。

どうやら狼煙をあげる場所だったらしい。 でも、前に何かで見た時は全然違う由来だったような…

気になって調べてみたら、市役所のサイトに由来が載っていた。 三説あるらしい。

飛火野(とびひの)説
上古武蔵国国府が府中にあったころ、日野台地の上に烽火台を設けたという伝説から起こり、はじめ火野と書いたが、和銅6年(713)火野を日野に改めたという説 (『武蔵名勝図会』より)
日奉宗頼(ひまつりむねより)の日の宮説
武蔵七党のうち西党の祖日奉宗頼が、遠祖天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を勧請して、日野宮権現を祀ったという伝説に基づくという説 (『新編武蔵風土記稿』より)
日野中納言の来住説
応永32年(1425)のころ、日野中納言資朝の玄孫、宮内資忠なるものが、当所に移住して土淵ノ庄をはじめて日野と号したという説

古いのと新しいのとでおよそ700年の差。 この差の大きさがつまり歴史上のこの地の価値なんだよな。 ほとんど関心を払われる場所ではなかったために、歴史資料に登場することがなかったのだろう。 街道として整備されるのはもう少し後の時代だし。

狼煙?

そしてこれがイメージ化した峰火台。 そう言われて見れば、峰火に見えなくもない。

そしてポケモン。

公園を2周ぐらいして、あまり見かけないのを何匹か捕まえた。 結構地域差があるんだね。