令和

新元号が発表された。

「令和でしたね」

「令和だったね」

「どうなんですか? 渡邊さん的には」

「元号そのものは、まあこんなもんかなって感想だけどさ。 あの発表で官房長官が見せた紙の字が駄目だよね」

「え? 何か駄目でした?」

「令和の令の字の縦棒がさ、跳ねてたじゃん。 あれは跳ねちゃ駄目なところでしょ」

「そうなんですか? 全然気付きませんでした」

「そう? 俺はずっと、何故誰も突っ込まないのかと思いながら見てたよ」

「あ、本当だ。 ちょっと跳ねてる。 こんなのによく気が付きましたね」

「いや、普通気付くでしょ」

「多分ほとんどの人が気付いてないと思いますよ」

「国語の先生なら、あの一点だけでバツにするよ、きっと」

「あー、言われてみれば、小学校の時にそんなこともあったような…」

「まあ漢字なんて元は絵だし、止めとか跳ねとか後付けだし、俺も実はどうでもいいと思ってるんだけどね」

「じゃあ良いじゃないですか」

「俺らが書くのは良いんだよ。 止め跳ねを強制してきた側が間違っちゃ駄目でしょ」

「確かに」

「ところでこの令和って、Rなの? Lなの?」

「Rらしいですよ」

「そっかー」

「どうかしたんですか?」

「うん、17年後がちょっと楽しみかもって思ってさ」

「17年後ですか?」

「役所関連の書類がだいたいR-18になるじゃん」

「ああ、確かに」

「R-18住民票とか、R-18婚姻届とか、ちょっと見たくない?」

「あ、俺もやばいかも。 それはちょっと見たいです」

「ちょっと待って 『も』 って何だよ、もって」

「あはは…」

発表されるともう変わったような気がしてしまうけど、来月からなんだよな。 平成が残り30日。 いや、今日がほとんど終わってるから、残り29日というべきか。

ところで今気付いたけど、令和を018と語呂合わせすると、西暦変換がすごく楽になるんだね。

西暦 = 令和の年数 + 18

西暦と元号との変換式中の値は、昭和は25、平成は-12だった。 平成は毎回ちょっと考えてたけど、令和になったらそんな苦労は無くなるかも。 令和に令和(018)を足すと西暦って覚えやすいし。

そこまで考えた結果の令和なら、止め跳ねが少々間違っていても許す。