怪談になった女の話
何年か前に見かけてちょっと面白いと思ったけど見失った話を、さっきまた見かけたので、ここに残しておく。
自分が学校の怪談になっていたこと。
15年前くらい、妊娠中つわりがひどくて、上の子のお迎えに行くのに、空っぽのベビーカーにぽぽちゃん人形を乗せてバスに乗っていた。
当時はつわりで35キロくらいまで体重減って、顔色も最悪、いつもふらふらしながら乗ってて、いつ吐くかわからなくて我慢してるから、目も据わってたと思うw
今考えたらせめてぽぽちゃんはリュックにでも入れて、リュックをベビーカーにのせれば良かったと思うんだけど、当時はそんなこと考える余裕もなかった。 毎日同じ時間に乗るから、何度か遭遇した人もいると思う。もう完全にホラー。
それから数年、上の子が小学生になり、学校の七不思議の話を家でしてくれたときに、人形をベビーカーに乗せてる女の話があった。
よく聞くと、服装やベビーカーなどの見た目が私とほぼ一致。 その女に赤ちゃんをだっこしてくれないかと頼まれ、抱っこするところされてその子が次の人形になってしまうみたいな話になってた。
それママだよとも言えず、怖いねーと合わせていたら、今度は下の子が小学生になってからもその話をしていた。
さらにそれから何年もたって、小学生と関わることがあってふと思い出して学校の七不思議教えてーと言ってみたら、まだその話が入っていた。 その時お腹にいた子も、もう高校生になる年齢なのに。 こうやって怪談って生まれていくんだなと衝撃だった。
あ、ちなみに毎日ぽぽちゃんを連れていってたのは、上の子のぐずり対策です。 つわりでだっこできないからベビーカー、バスのなかでおしゃべりしたり遊んであげられないから当時お気に入りだったぽぽちゃん、このセットは必需品だった。
もう時効かなと思って、子供たちにあれ実は私なんだけど…と告げたら、お母さん有名人じゃんすげえwwwとテンションあがってた。
これをきっかけにしたのか、上の子は地域伝承?とかの研究をしてみたいと大学でそういうゼミに入り、レポートのために地方まで取材に何週間もいったりしてる。 人生って何がきっかけになるのかわかんないなーとそれにも衝撃。
一部の改行、改段を変更している。
こうして笑い話にできるのも、子供達の中で実話と怪談が結びつかなかったからだよな。 子供が小学生になって学校の怪談を話す頃には、もうそこそこ時間が経っていて。
これ、子供が学校で怪談で盛り上がっている時に、誰かが
「それ、〇〇ちゃんのママだよね?」
なんて言われたりしてたら、話の方向性も全然違ってたんじゃないか。 子供は地域伝承の研究はしたかもしれないけど、その根にある想いは、興味や好奇心ではなくて怒りや憎しみだったかもしれない。
せっかくだから、その後の子供目線の怪談の続きもあればいいのに。
例えは…
地方の伝承を収集していて、似たような話を見つけた。
ある地域では、自分の子供が3歳までに死んだ時、生前と同じ日常を人形を使って過ごすと、死んだ子の魂を人形に留めておくことができるとされていた。 そしてある儀式を行うことで、身代わりとして連れてきた子に魂を移し替えることができるとも。
そして母はその地域の出身。
その伝承を知った時は、特に何とも思わなかった。
ある日、入院していた母に持っていくあれこれを準備しようと母の部屋に入り、古いアルバムを見つけた。 表紙に手書きされていたのは、自分が生まれた年からの3年分。 引越しの時にうっかり失くしてしまったと言われていた時代のもの。
なんだ、あるじゃないか。
一番古いものから順に見ていった。 生まれたばかり。 家のベビーベッドで。 ベビーカーでお出かけ。 満1歳の誕生日。 満2歳の誕生日。
時代が進むに従って、なんだか違和感を感じるようになった。
子供の頃の私って、こんな顔だっけ? 見せてもらっている一番古い写真とは、顔が違うような…
…みたいなの。