萩尾望都
武蔵野市立吉祥寺美術館でやっている 萩尾望都SF原画展 ~宇宙にあそび、異世界にはばたく~ に行ってきた。
俺が萩尾望都を知ったのは、漫画版の 百億の昼と千億の夜 で、確か中学生の頃。 父の車の中に置いてあった漫画で見たのが最初だったと思う。
少女漫画っぽい絵はあんまり好きじゃなかったのだが、登場人物や舞台設定には強く惹かれて、読んでるうちにあんまり好きじゃなかったはずの絵柄にもすっかり馴染んでた。 まあ、そんなもんだよな。
他には ポーの一族 とか 11人いる! もどこかで見たはずなのだが、ほとんど記憶に残っていない。 萩尾望都は、俺の中では今でも百億の昼と千億の夜の人だ。
言い方を変えると、その他の作品はほぼ知らない状態ってこと。 なので、いかにも少女漫画なのが並んでいるのかもしれないという不安もあったのだが、実際に見てみれば、そんなに少女漫画って感じでもなかったな。 いや、もちろん少女漫画ではあるのだが、ベルサイユの薔薇やガラスの仮面と比べるとずっとあっさりしているのが良い。
あと、漫画家って連載中にどんどん描き慣れてきて絵柄が変わってしまう人も多いが、萩尾望都はその変化が少ないように思う。 時間軸だけでなく、同時期の作品を比べてみても。
解説によると、百億の昼と千億の夜は少年誌に掲載するので線を少し強くしたそうだが、少年漫画で育った目には、そう言われればそうかもって程度。
強いて変化を挙げるなら胸か。 時代に連れて平均サイズが大きくなっている気がする。 気のせいと言われれば、そうかもしれないと思う程度だけど。 基本貧乳なのは変わらない。
貧弱なのはメカも。
これは少女漫画全般で思うことだが、SFなのにメカがあっさりし過ぎなんだよな。 宇宙船も銃も、手塚治虫の時代のをさらにシンプルにした感じってのは、さすがにどうかと思うのだが。
萩尾望都もそう。 これまた時代が変わっても変わらない。 古いのも新しいのも、出てくるメカは手塚治虫レベル。 まあ、そんなものに興味が無いのが女子なんだろうけどさ。
ところで、吉祥寺美術館はとても小さな美術館なのだが、ちゃんと常設展示室もある。 そこに今日は南桂子の版画が展示してあったのだが、これが良かった。
この人を、俺は今日ここに来て初めて知った。 良く言えば絵本テイスト、悪く言えば子供の落書きっぽいのだが、なんだか妙に惹かれるものがある。 入場料が予想外に安かったのもあって、絵葉書をセットで買ってしまった。
入場料は本当に安かった。
「大人一人」
「はい、百円になります」
「え? 百円?」
なんて、入り口で思わず聞き返してしまったよ。