ブルーシートの向こう側
子供の頃にニュースで見た事件の現場には、現場の警備と交通整理を兼ねた警官が立っているだけだった。 彼らは 「ここから先に入らないでください」 と声をかけるだけ。
ある日、事件の現場にブルーシートが現れた。 マスコミのカメラを意識してのものだったのだろう。
この警察のブルーシートに対抗した結果、ニュースには近隣の高層ビルから撮った映像やヘリコプターからの空撮映像が増えてきた。
これに対抗して、警察は周囲だけではなく上にもブルーシートを張るようになった。
まあ、大変だよな。 お互いに。
で、こんなニュース。 共同通信から。
JR新宿駅(東京都新宿区)で2日に起きた人身事故で、救出作業のために現場を覆っていたブルーシートの内側にスマートフォンを差し込んで撮影しようとする利用客が複数いたことが3日、JR東日本への取材で分かった。 駅員はアナウンスで「お客さまのモラルに問います」と撮影をやめるよう異例の呼び掛けをしたという。
周囲にブルーシートが張ってあったので、ヘリで上から撮りました。 なんて人たちは、このニュースに何を思うのか。
ツイッターにその画像が上がっているはずだから、探して、只で貰って、ニュースに使おう。
きっとこれ。
ところで、事故の再発防止を考えるなら、事故現場をブルーシートで隠したりせず、悲惨な状況を全部見せた方がいいんじゃないのかね。
いやまあプライバシーってものがあるのは判るし、俺が被害者の立場なら晒されたくはないけどさ。 でも、隠したままじゃいくら注意喚起したって響かないだろう。 ブルーシートの中にスマートフォンを差し込むのも、ずっと隠されてきたために、そこに悲惨な状況があると想像できないからじゃないかと思うのだ。
興味本位で写真を撮った人たちは、その後、自分の撮った写真を見て、絶対にこうはなりたくないと思ったことだろう。 そしてきっと、写真を撮らなかった人よりも、電車にはちょっと注意をするようになるんじゃないかと思う。 しばらくの間は。