奪ったのか配ったのか

能登半島の震災は、復興どころか救助すら進んでいない模様。

道路はズタズタ。 海底が隆起して港は使えない。 飛行機では降りれる場所が無い。 もうどうしようもない。 季節が冬ってのがまた…。

そんな被災地で自販機荒らしが出たというニュース。 読売オンラインから。

地震被災者の避難所となっている県立穴水高校で自動販売機が壊され、中から飲料と金銭が盗まれていたことが5日、目撃者の証言でわかった。

被害を目撃した避難者の30歳代男性や同校によると、発生したのは地震発生直後の1日夜。 当時、避難者が続々と校内に集まり、100人ほどが身を寄せ合っていた。 学校は地震の揺れでほとんどのガラスが割れており、誰でも自由に入れる状態だった。

同日午後8時頃、校庭に金沢ナンバーの車が見え、40~50歳代の男女4、5人の集団が校内に入ってきた。 集団は 「緊急だから」 とだけ話し、女の指示を受けた複数の男がチェーンソーとみられる道具を使って自動販売機を破壊し、飲料水や金銭を盗んだという。

目撃者の男性は 「けたたましい音が学校中に響き渡っていた。 避難所はパニックになり、誰も止められなかった」 とおびえた表情で語った。 同校の島崎康一校長は 「避難者も不安に感じているので、許せない」 と憤った。

この記事に対して、実際にその場に居たという人たちから 「略奪ではない」 と否定する投稿がSNSにちらほらあがっていた。 自販機内の商品を、飲料水代わりに配っていたとか。

どっちが正しいのかと思っていたら、地元新聞から否定の記事が。 北國新聞から。

能登半島地震の避難所となっている穴水町の穴水高で1日夜、男女数人が自動販売機を壊し、同校の避難者用に飲料水を置いていったとみられることが6日、同校などへの取材で分かった。 自販機を壊した人は 「自分も避難者で、飲み物を確保するために自販機を壊していいか(管理者に)確認した」 と話しており、石川県警は事件性はないとの見方を示している。

穴水高によると、車で訪れた数人が自販機を器具でこじ開け飲料水を取り出し、避難所に置いていったという。

どうやら目的は被災者支援で、略奪ではなかったらしい。

しかし目的で手段は正当化されないからね。 被災者支援のためでも、自販機を壊しちゃ駄目だろう。 管理者に確認したそうだが、その管理者も、もっと安全に鍵の部分だけ壊すと思ったんじゃないのかね。 その自販機も買取品じゃないだろうし、そもそも管理者に開けていい壊していいと言える権限があったのか、そこから疑問なのだが。

まあそれはそれとして、読売の記事はどうなのか。

目撃者の男性 がたまたま事情を知らない人だったのかもしれない。 自販機をチェーンソーで壊してるのを見たら、そりゃ怖いと思うだろう。 パニックになるかもしれない。 パニックになった人は周りも皆パニックだと思うだろう。 であれば読売の記事は、その人にとっては真実だ。 でも何人かに取材すれば、事実は違うと気付くよな。

まあ取材に応えてくれた 目撃者の男性 が本当にいたのか、そこから疑問だったりもするが。 校長が憤っているのも 「避難者も不安に感じているので、(不安を煽るような取材は)許せない」 と、記者の取材姿勢に対してだったのかも。

いや、実は記者すらいなかったのかも。 取材するのも、記事を書くのも、もう全部AIがやってるのかも。