アキラ

学生時代、一人暮らしを始めて金をかけたのがAV関係だった。 Adult Video ではなく Audio Visual の方ね。 学生の身なので、買えるのはエントリークラスの上の方が精々だったが、それでも買うまでには散々迷ったものだ。 電気屋から山のようにカタログを持って帰ったりして。

Pioneer の29インチモニター、仮想同軸のスピーカー、LDプレーヤー。 ONKYO のプリメインアンプ。 マトリックス結線したサラウンド用の BOSE のスピーカー。

迷った末に買ったこれらの機器は、迷った分だけ愛着が湧いて、その後10年以上使い続けた。 泥沼に嵌まって次々と買い換える人も多いようだが、幸か不幸か、俺はそっちの沼には嵌まらなかった。 LDをたくさん買ったので、金はかかったわけだが。

その頃に買ったLDで、サラウンドの威力に感動したのが アキラ だった。 当時、確か1万円ぐらいしたのが、今ではDVDで2千円。

AKIRA

2020年の東京オリンピック開催に向けて急ピッチで再開発が進む、2019年の東京が舞台。

当時の近未来は、今では去年なんだよな。 当時、オリンピックが東京で開催されることになるとは思わなかったし、開催が決まった時には、疫病で延期になるとも思わなかった。 アキラの世界はどうだろう。 オリンピック施設の建設予定地でドンパチやってメチャクチャにしてしまったし、やっぱり延期だろうか。

大友克洋の描く都市や機械が好きだ。

ビル街。 路地裏。 開発途中の高速道路。 アキラを封じた施設。 漫画の中で描かれるこれらは、個々の要素はシンプルながら全体としては緻密で、未来のようでもあり遺跡のようでもある。

動画であの感覚を表現するのは難しいだろうと思っていたが、作画はよく頑張っていた。 今見てもそう思う。

機械は動画で一段と輝いていた。 バイクは勿論だが、戦車も、攻撃衛星も、手持ちのレーザー砲も。 機械とはちょっと違うが、スペクトルパターンも。 何を示しているのかさっぱり判らないが、あれが動いてるのはよかった。

でもキャラクターがなぁ…。

大友克洋原作をアピールするためか、キャラクターデザインもほぼ原作のまま。 そのため、ケイを見ても綺麗と思えないし、カオリを見ても可愛いと思えない。 金田や鉄雄がマニアックな趣味に思えてしまう。

人が話す時の口の動きに合わせて、キャラクターの動きを作画した。 通常のアニメーションの何倍もセル画が必要だった。

映画の公開前にそんな話を聞いたが、頑張るのはそこじゃないだろう。 機動警察パトレイバー攻殻機動隊 のように、漫画版のテイストを残しつつも若干リアルに寄った、綺麗を綺麗と思えるようなデザインにして欲しかった。

音は、PC用のアクティブスピーカーで2chだと、どうにも物足りなく感じてしまう。 かつての感動を覚えているので余計に。 BOSE Computer MusicMonitor というPC用としては結構いいスピーカーなのだが、流石に後ろにまで音が回らないからね。

スピーカーとか、アンプとか、また買い揃えたくなってきたな。