停電

自宅に帰って手洗いうがいして、ふと横を見ると給湯器の時計が初期化されていた。 父が何かやったのかと思った。

夕食の準備をして、いざ食べようと思ったら炊飯器の保温が切れて冷え切っていた。 父が何かやったのかと思った。

父の部屋のエアコンが待機状態になっていた。 そこでようやく、電気設備点検で停電があったことに気がついた。

隙あらばスイッチを切ってコンセントを抜いてしまう父。 これまで積み重ねた実績に或る種の信頼ができていて、電源断による初期化は父の仕業だと疑いもせず決めつけてしまったが、今日のはどれも停電のせいだったのだろう。 これを信頼を裏切られたと言うのは違うと思うが、しかしなんかちょっと微妙な気分になった。 この気持ちはなんだろう。

父には心の中で謝っておいた。