仕事帰りに見た親子の話

仕事帰りの始発バス停。 タイミングよく乗れたバスは、始発らしくドアは全て開いたまま。 運転手は不在。 乗客も俺だけ。

そのバスに、小学校低学年らしい男の子とその母親が乗り込んできた。

この子供が五月蠅かった。 バスに乗ってテンション上がったのか、子供特有の甲高い声でずっとはしゃぎ続ける。 椅子に飛び乗ったり、手すりにぶら下がって足をバタバタさせたり。

「ちゃんと座らないならバスを降りるよ」

母親が叱るのだが、子供には全然効かない。 叱られてる最中に、一段高い席の手すりにぶら下がって、いい笑顔で母親を見る。 外だから厳しく叱られることはないと高を括っているのだろう。

そしたらその母親、子供を抱えてバスを降りてしまった。

子供、最初は笑顔でジタバタしていたのが、出口に近付くにつれて笑顔が消えて 「降りなくていいから」 とリピート。 その声がだんだん切実になり、本当に降ろされると判ってからは大泣きだった。

一旦降りてしばらく反省させて戻ってくるのかと思ったら、鳴き声はどんどん遠ざかり、やがて聞こえなくなった。

子供ザマァ!

と思うとともに、有言実行の母親にちょっと感心した。 子育ても大変だな。