こんな大人になるなんて
電車が発信する時のモーター音が何かに似ている。 何だろう? と、記憶を探って、波動砲のエネルギー充填に辿り着く。 宇宙戦艦ヤマトだ。
エネルギー充填 120%
ターゲットスコープ、オープン
目標、前方5000宇宙キロ
対ショック、対閃光防御
波動砲、発射
一連の発射手順(うろ覚え)のバックで、徐々に甲高くなるウィンウィンという音。
さて。 子供の頃、なぜエネルギー充填が 100% ではなくて 120% なのか疑問だった。 大人になった今、全く違う疑問が沸いてくる。
女性一人で大丈夫だったのか?
1年近くも大勢の男の中に女が一人なのに、彼女を廻ってトラブルが起きたのを見たことが無い。 なぜか?
- みんな我慢強かった。
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全員去勢されていた。
いや、人類が滅びかけてるときに、この可能性は低いか。 そういったことを知らされない、或いは(例えば宗教的に)否定する環境で育ったとか。 性欲抑制の薬物使用とか。
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当時の美醜の基準では、森雪はどうしようもないブスだった。 というか、見向きもされないだろうということで選ばれた。
ムカイチアキ並。
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現実の女なんかどうでもよくなるくらいに、充実した性欲処理施設があった。 快楽中枢を直接刺激するような。 BRAINSTORM のような。
- 男どうしで。
思いつくのはこんなところなのだが、可能性としては最後のが一番高そうな気がするな。 戦国時代はそうだったらしいし。 刑務所は今でもそうらしいし。 何と言っても安上がりだし。
「真田さん、ちょっと」
「おお、島、どうした? あっ、何を…」
「何? ナニに決まってるでしょう」
「よせ、人が…」
「ここはめったに人がこないんですよ。 それに…」
「…あっ…」
「誰かくるかもしれないと思うと、余計に燃えませんか?」
「…んっ…」
「ふふ、体は正直ですね。 ほら、もうこんなに…」
なんて、艦内のそこかしこで。 イスカンダルへ向かう時にはまだ本気で拒んでいたのに、帰路にはもう皆が自分から。 勤務中から目と目で合図して、期待で膨らませたりして。 時にはまるでウミウシの交尾のように、何人もが同時に連なったりして。 あ、佐渡先生が機関長に。 ああ、艦長まで…
…嫌な想像しちまった。 いくらなんでもね。 どう調教したところで、皆が皆そうなるわけじゃ…ん? 調教? 一つ、恐ろしい可能性に気がついた。
アナライザー
この名前、専用の開発&調教マシーンとも取れる、なんとなく危険な薫りが。 まさかこいつが?