押し紙

スポンサーじゃない企業の不祥事には厳しいが、その不祥事が独占禁止法違反の時はなんかちょっと淡白な感じがするのは、報道する側も独占禁止法スレスレのところにいるからだろうか。 新聞各社が沈黙を貫く 「押し紙」 について、弁護士ドットコムニュースから。

「社会の木鐸」であるはずの新聞社が「不正」や「弱い者いじめ」をしていたと裁判所が認定したーー。

新聞販売店が、余分な新聞の仕入れを強制される「押し紙」被害を訴えていた裁判で、佐賀地裁(達野ゆき裁判長)が5月15日、佐賀新聞の押し紙を認定した。 約1070万円の賠償命令をくだされた同紙は、控訴する方針を示している。

押し紙の存在は広く知られているが、販売店の勝訴は珍しい。 和解で終わることも多く、押し紙自体の損害賠償が認められた裁判例になると、ほかには山陽新聞事件(広島高裁岡山支部平成23年10月28日判決)くらいしかない。

珍しさもあって、テレビではNHKとサガテレビが報じている。 一方、約150紙誌を横断検索できる「G-Searchデータベース」によると、新聞報道は西日本新聞だけだった(5月22日現在/なお、同紙ウェブサイトへの掲載は見当たらなかった)。

ただし、報じられたといっても、あくまでも概要に過ぎない。 今回の判決は、原告となった販売店だけでなく、86店舗ある佐賀新聞の販売店のほとんどに押し紙がある可能性を示唆する、新聞業界にとってはインパクトの大きい内容になっている。

今の世の中に 「押し紙」 の認知度はどの程度なんだろう。

俺が押し紙という言葉を知ったのは学生の頃。 新聞配達をしていた知人に聞いたからだが、新聞配達してる人って、そう多くないよな。 昔は中学生のアルバイトのイメージがあったけど。

新聞での報道は皆無。 テレビでもほぼ黙殺。 ネットでならいくらでも拾ってこれるが、しかしなんやかんや情報が多すぎて、積極的に探さないと触れることもないだろう。 探す時点で言葉だけでも知ってるのであって、知らないと探すこともないんだよな。 やっぱり認知度は低いのかも。

と思ったが、そうでもないかもしれない。

ネットでは新聞やテレビが敵視されがちだからね。 なので、まとめサイトなんかもそうした人たちに迎合して、新聞やテレビにマイナスになるニュースを積極的に取り上げる。 俺がこの記事に辿り着いたのも、その流れだったし。

まあ関心が無けりゃまとめサイトのタイトルを見ても素通りするだろうが、それでも目にする機会は増えるだろう。 サブリミナル的に刷り込まれて、パチンコの三店方式よりちょっと落ちるぐらいの認知度にはなっているかもしれない。

しかし記事にもあるが、押し紙問題って本当に報道されないよな。 政治家に対しては、疑われた方に疑惑を晴らす義務があるようなことを言っておきながら、自分たちがその立場に立つと沈黙。

まあ、誰だってそうなんだけどさ。 俺だって 「お前が言うな」 と突っ込まれたら、返す言葉もない。 先に偉そうなことを言ってしまうと、その言動と整合性を取るには、疑惑に沈黙するしかないんだよな。 バレるとダメージは大きいけど、バレなきゃ問題ない…とまでは言わないけど、有耶無耶のうちに忘れられるし。

ちなみに、吉野ヶ里販売店において、佐賀新聞からの押し紙と認定された代金は以下の通り。

押し紙代(円)
2009 4,619,160
2010 6,830,604
2011 9,065,736
2012 10,219,680
2013 9,974,340
2014 8,402,472
2015 7,713,828

年間一千万とか、流石に酷い。 そりゃ訴えるだろ。